「One for All, All for One」といえば、ラグビーワールドカップで有名になりましたが、この言葉は、ヨーロッパの30年戦争(1618~1648年)の発端となった「プラハ窓外投擲事件」における決起集会でこの言葉が出てきているそうです。
この意味は、「一人はみんなのために、みんなは一つの目的のために」だそうです。
例えば、ラグビーですと「一人はみんなのために、みんなは一つの勝利のために」となります。
しかし、町内会は、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」といきたいところです。
ここが、まさしくコミュニティ(町内会)とアソシエーション(会社の様な組織)の違いなんです。
1960 年、ジョン・F・ケネディは就任演説で、「あなたの国があなたのために何ができるかを問うのではなく、あなたがあなたの国のために何ができるかを問うてほしい」と演説した。
「ゴミステーションの乱雑が目立つので、監視してほしい」、「スポーツ、趣味などの倶楽部を作ってほしい」、「町内会に入っていなくても住みやすい町内にしてほしい」など、町内会に対する要望があるが、少しは、住民自らが行動を起こす気運になってほしい。
「あなたの町内会があなたのために何ができるかを問うのではなく、あなたがあなたの町内会のために何ができるかを問うてほしい」と言いたい。
町内会は、会社でも、役所でもなく、会長をはじめ三役はズブの素人がボランティアで行っているんです。
住民にできることは、なるべく住民が行い、みんなで盛り上げていかねば。
住民の中には、イベント等を活発に行い、交流を深めることが、町内会の活性化と考える人もいるが、私は、町内会の目標はそのようなものではなく、何となく身の回りにあって安心できる、やんわりとした空気のようなものであればそれでいいと思う。
実際に目指すべきは、少しでも多くの住民が、積極的ではないにしろ、顔見知り程度(面識社会)でもいいから町内会に関心を持ち、ゆるや かにでも安全、安心が感じられる状況にあることだと思います。
当町内会は1500世帯と大きいところから、これらの概念を定着させるためには、多様な世代、各地区等の代表から構成した委員会などで、住民の多様な価値観をひろく把握し、それを反映させる組織が必要と思う。
ただ、「安心でき、やんわりとした空気のようなものであればそれでいい」という概念が「各地区等の代表」や「住民」に理解されるか、どのように啓蒙すればよいか、悩んでいます。
(京都市地域コミュニティ活性化に関する懇話会 報 告 書)を参考にしました。