定年楽農

第二の人生を農で楽しもう

食糧安保の確立を

2010-10-28 20:58:09 | ひとりごと

 巷では、TPPの交渉を積極的に進めるべきとの声が大きい。
 そのネックとなっているのが農産物の輸入というのだ。
 もし、TPPを結ぶのであれば、その前にわが国の食糧安保及び国土保全の考え方が、しっかりなければならない。
 私は、これらがしっかりとあれば、TPPなりEPA、FTAなどの協定を結ぶべきと考える。
 国は食料自給率の指標を重視しているが、私は、平常時の対策の延長線上に不測の事態の対策を考えるのではなく、最初から不測の事態を想定した対策を打ったほうが、わが国の財政からいって得策と考える。
 当然、不測時は、国民は生きる最小限の食料で我慢しなければならない。この食料をどう確保するかということである。
 食糧安保と国土保全が図れれば、農林水産業はつぶれてもよいと思っている。
 不即時の食料がまかなえるのであれば、限界集落の水田は国土保全のために植林してもよい。
 貿易自由化を考えるに当たっては、農業を守るのが目的ではなく、不即時の食料確保を目的とすべきと考える。
 そういう点からすると、国が力を入れている、担い手の確保・育成は必要不可欠かどうか疑問に思う。
 私は、サラリーマン退職後、すぐに50aの米を作ったが、技術ゼロでもJAのマニュアルどおりの管理を行えば一定の収量は生産できた。しかも、田植機も、コンバインも運転した。両方とも、建設機械のオペレーターならもっと上手にできるのではないか。
 おそらく、米、麦、大豆、雑穀、菜種、飼料作物は、大区画の圃場、ほんの少数の技術指導者と建設機械のオペレーターが確保できれば、一定の生産量は確保できるのではないか。
 担い手支援の色彩の濃い戸別所得補償では、今後ますます莫大な予算を要するであろう。
 このような観点から、限られた財源では、担い手の確保・育成よりは、生産手段の中で、使用できる状態にするまで長い年月と多大な費用のかかる生産基盤の確保に重点を置くべきと考える。
 その政策として、土地改良施設や農地の確保、具体的には農地の管理費支援が重要と考える。
 農地の管理には、土地生産性の低い、麦、牧草などを作付けるなど、農地の備蓄の意図を持つ。
 さらに北海道の牧草地には、バレイショを作付けるなど作付け変更も考慮したり、場合によっては、ゴルフ場も畑にするなど、食料逼迫時のシュミレーションが必要と考える。
 不測の事態では、わが国の農地の利用方法を大胆に見直し、最低限の食生活の確保のシナリオを描いた上で、そのためには何をどのように確保すべきかを明確にすることが食糧安保と考える。
 国民は、もっと食料供給の不安定性を認識し、食糧安保に関心を持たなければならない、とひとり畑でつぶやいているのだが。

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