定年楽農

第二の人生を農で楽しもう

戸別所得補償制度はどうなるか

2009-10-28 18:06:09 | ひとりごと
 生産数量目標は農業者にどのように割り振られるか。
 直接支払いを受けるためには、農家に割り振られた数量が、農家の生産能力より少ない場合は、オーバー分を転作しなければならないが当地域では集団転作を行っておらず、隣の水田に水が張ってある場合は転作作物が限られてくる。
 休耕にしても、除草、畔草刈など、維持管理に経費がかかり、米を作る以上に赤字となる。
 直接支払いを受けなければ、自由に作付けできるが、今でさえ赤字なのに、さらに米価が下がると、赤字が膨大となり、自ら栽培することができなくなる。
 また、「販売農家」の定義が、現在農林統計で使われている「経営耕地面積が30a以上又は農産物販売金額が50万円以上の農家」か、またはそれ以上に厳しくなるのであれば、直接支払いを受けられない農家が多くなり、大規模農家が耕作を引き受けてくれない区画の小さい水田は、耕作放棄地となってしまうだろう。
 これでは転作作物の自給率が多少上がったとしても、食料全体の自給力は下がってしまう。
 逆にこれがゆるすぎると、わが国の稲作の生産性向上は望めない。
 いずれにしても、直接支払いは、劇薬である。上手に使えば有効であるが、ひとつ間違えると害が大きい。
 そのポイントは、生産数量目標の農家への割り振り方法と販売農家の定義にあるように思う。
コメント
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