定ちゃんの部屋

音楽大好き人間の定ちゃんのページです
(from 2006.1.18)

TOTO

2013年11月03日 | 私的ロックの名盤 T
LAのセッションミュージシャン達が集まったスーパーグループ。
メンバーは文句無しのテクニシャン揃い。
アメリカのバンドにしては、泥臭さは一切なく、小奇麗で落ち着いたハードロックを聴かせてくれる。
バンドの全盛時だった80年代当時、彼らのアルバムは全て聴きまくりました。
10年の間に彼らが生み出したデビュー作から7作目まではどれもがロック史に残る名盤ばかり。 (2005.5.2UP)

TOTO (1978)


衝撃のデビュー作。
便器を想像されるバンド名は?やね。もっと他にカッコ良いバンド名あったと思うけど・・。
デビュー作にして素晴らしい完成度で、どれもこれも良く出来たお洒落なポップロックばかり。
ロックの荒々しい醍醐味は味わえないけれど、細かいアレンジや演奏、良く聴けば職人の技がたんまり。
いきなりバンドのオープニングナンバーがインストやもんね。
ポップでノリノリな②I'll Supply The Love、そこら辺のバンドでは絶対この音は出せないAOR度120%の③Georgy Porgy、DREAM THEATERの「Lines in the Sand」の元ネタだと思われる⑥「Girl Goodbye」、初期の代表作である重厚なHRナンバーの⑨Hold The Lineと名曲だらけの名盤。


HYDRA (1979)


2枚目。
デビュー作やグラミー賞総ナメの「Ⅳ」などに比べて、ハードロック寄りでしかもダークな雰囲気を持ってます。
アルバムトータルの整合性も取れていて、統一感のある内容になっており、ポップに弾けきっていないということで、結構人気の高い1枚。
オープニングのプログレッシブな大作タイトル曲を始め、A面に佳作が集まっていて、特に③「99」は大人のバラードといった感じの名曲だと思う。「ILOVE YOU♪~」という部分には痺れますね。バックキングのピアノが良いんだわ。
ピアノを使ったHRバンドは少ないけど、このバンドはピアノ率が高い。
ちなみに、②、③、④、⑤、⑦の5曲は、イントロが全てピアノから始まります。
⑤Lorraineなんかは、マイナー調の如何にも「泣きのバラード!」と思わせといて、ポップに展開するところなんかお気に入りです。

いかにも「産業ロック」というメジャー感漂う作品もいいですが、このアルバムもクールでいいです。


TURN BACK (1981)


お茶目なジャケが印象的な3作目。
大ブレイク作「聖なる剣」の前作であるので余計に地味な印象のアルバムやけど、初期3部作のトリだけあって、以降のポップでソリッドなアメリカンロックと適度なプログレ感が見事に調和。非常によく出来たアルバムだと思う。
次作以降は作風が完全に売れ筋になってしまって、聴けば聴く程味の出るテクニカルで洒落たプログレHRというのはこのアルバムまでか。
①「GIFT WITH A GOLDEN GUN」⑤「GOODBYE ELENORE」は躍動感溢れるTOTO流ハードロックの名曲。
アルバムで一押しのお気に入り曲が、重厚なリフが印象的な②「ENGLISH EYES」で、軟弱な印象を吹き飛ばすプログレハード・バンドたる名曲。


TOTOⅣ (1982)


グラミー賞7部門を独占した最高傑作の4作目。
今でもラジオでよく流れる大ヒットした永遠の名曲①「ROSANNA」、⑩「AFRICA」が収録されてるので有名でしょう。
確かに、このアルバムで一気にメジャー感が漂うようになりました。
よりキャッチーに楽曲を持っていったのが売れた要因かもしれません。
しかし、どの曲も洗練され良く出来ている。
ロックナンバーからバラードまでバラエディに富んだ楽曲が収録されていて、全く飽きさせない。
上記有名2曲に隠れているけど、バンド屈指の名バラード③「I WON’T HOLD YOU BACK」なんか哀愁度150%のイントロとヴァースだけでKOされてしまいます。
これほど泣きを発散させるバラードはそうそう聴くことができない。聴く度に切なくなる。
何はともあれ捨て曲無しの必聴盤。


ISOLATION (1984)



5作目。
ヴォーカルがファーギィ・フレデリクソンになりました。
彼は数千人のオーディションからエリック・マーティンとともに最後の2人に残り、TOTOの栄誉あるメインヴォーカリストに選ばれました。まあ、バンドの音に合うのはエリックはなくてファーギィですな。

代表作の「聖なる剣」の次ということで、あまり目立たないアルバムやけど、今回は毎度お馴染みルカサーの歌う悩殺バラードは⑤How Does It Feelのみで、彼らのカタログの中では軽快に疾走している曲が最も多く、これまた名作だと思います。
超強力キラーチューンが無い代わりに、どれもこれも佳曲ばかり。
お気に入りは、妖しげなイントロからサビになるとポップに弾ける③Stranger in Town、明るいイントロが印象的でファーギィのハイトーンが冴えまくる⑦Isolation。

ルカサーのギターがかなり前面に出てきて、特にソロではテクニック全開で弾きまくってくれるのが嬉しい。
ただ、当時一世を風靡したジャーニーのニール・ショーンっぽい所も無きにしもあらず。流石のルカサーも意識したんかな?


FAHRENHEIT (1986)  


これもよく聴いたアルバムです。
映画音楽の巨匠、ジョン・ウィリアムスの息子であるジョセフ・ウィリアムスがヴォーカルになりました。
彼のヴォーカルは、ファーギィ、ボビーとはタイプが異なり、非常にパワフルで、バンド全体の音も音圧がアップし垢抜けました。
その音の垢抜け具合は、①Till The Endを聴けば直ぐに納得できるハズです。

アルバムで最も目立つのが、ルカサーの歌うTOTOらしいメロディのバラード⑤I'll Be Over Youというのがこのアルバムの出来を表していると思う。
次の「第7の剣」と比べるとどうしてもアルバムの完成度、曲単体でも出来は聴き劣りするけれど、別に悪いアルバムとは思いません。
まあ売れ線というかポップでより産業ロック化してしまったのは事実です。

1986年というのは、正に80’Sミュージックが全盛。
その時代を最も反映したのが、かつてのTOTOからは想像もつかないマイケル・ジャクソン風のダンサブルでシンセがゴージャスな⑥Fahrenheit。(これがアルバムタイトルトラックとは・・・)

このアルバムがあったからこそ、次の名作が誕生するんやけど。
これはジョセフのお披露目アルバムやね。



THE SEVENTH ONE (1988)


これが言うなれば「Ⅳ」からの流れの集大成というべきアルバム。
練りつくされた巧みな演奏とキャッチーな歌メロが組み合わさった名曲目白押しで、バンドの代表作と言っても過言ではない。
アフリカンな雰囲気の5曲目「MUSHANGA」等、並のバンドなら手も出せない難易度の高い様々なタイプの曲をさらっと演ってのけるのは流石です。
TOTOのバラード専用(?)ヴォーカリスト、スティーヴ・ルカサーが歌うしっとりバラード「ANNA」もしっかり収められてるし、出だしのデヴィット・ペイチのヴォーカルが渋いハードロックチューンの「HOME OF THE BRAVE」も素晴らしい出来。
何だかんだいって、僕がこのアルバムで1番好きなのは超絶ハードポップの「STOP LOVING YOU」なんやけど。単なるポップSongに終わらないようプログレ風味をまぶし、サビメロはこれでもか!という程分かり易くて最高です。

これは出た当時は本当にお気に入りで、CDを磨りきれんばかりに聴きまくりました。
聴けば聴くほど味が出る個人的にもすっごく思い入れの深い1枚です。


THUNDER

2013年06月02日 | 私的ロックの名盤 T
『LAUGHING ON JUDGEMENT DAY』 (1992)



ブリティッシュハードロックの名盤中の名盤。
ここにはネオクラシカルギターの欠片もツーバスドコドコもありません。
ブルージーなギターソロにアコースティックギター、ピアノ、ハーモニカ、スライドギターとロックの伝統的なものを取り入れた、うねるような曲がズラリと並びます。
パワフルで抜群に上手いヴォーカルに良質なメロディ満載の傑作アルバム。なのに何故か過小評価されてる。聴けば聴く程味が出るのに。
しかし、15曲というのはちょっとお腹いっぱいになるな・・ちょっとこってり過ぎるかな?
これを聴くと、当時良く聴いた大学時代を思い出す。


『BEHIND CLOSED DOORS』 (1995)  


最高傑作と言われるのがこの3作目。
前作が渋いロックでアルバム通じて押しまくってきたけど、これは結構色んなタイプの曲を盛り込んでるので聞きやすいかも。
キャッチーでアップテンポの曲から渋い得意のブルーズロックまでバランス良く配置されてるので、前作のようにこってり胃にもたれる事なくさらっと聴く事が出来る。本当に良く聴いたのが2作目やけど、全体的な完成度はこちらの方が上かな。

とにかくチョーキング・ペンタトニック一本勝負というブルージーなギターが逆にスリル満点で聴いていて心地よい。

これまたブリティッシュハードロックの名作。

(2005.5.2 UP)

『STAY HUNGRY』  TWISTED SISTER

2013年04月18日 | 私的ロックの名盤 T
ディー・スナイダー率いるアメリカン・HRバンドの3作目。
The「80’Sメタル」な決定盤(1984年作)。

これを知らずして80年代を語る事なかれ!



一度サビを聴くと頭からメロディが離れない不朽の名曲であり、歴史的名曲の「WE'RE NOT GONNA TAKE IT」は聴かないとマズいでしょ。

え?知らない??
ポップなアメリカンROCKが好きなら必ず聴いてください。
聴いてる途中で、

  We're not gonna take it
  no, we ain't gonna take it
  we're not gonna take it anymore

と必ず一緒に歌ってしまいますから。


①「STAY HUNGRY」も疾走してカッコいいし、しんみりバラード⑥「THE PRICE」も収録。

18年前のアルバムなんで多少古くさい感じはするし、演奏も今のバンドとは比べモノにならない。
でも、当時はコレが良かったんです。
ジャケなんて今の時代では考えられないダサさ(笑)。
けど、伊藤政則氏の当時のライナーには
「ジャケはこうでなくちゃいけない。完璧だ。」
とあるから、ほんと、いい時代です

(2002.5.3)

『AVANTASIA-THEMETAL OPERA』 TOBIAS SAMMET

2013年04月07日 | 私的ロックの名盤 T
エドガイのリーダー、トビアス・サメットのプロジェクトアルバム。
2001年発表。


メタルオペラというように、マイケル・キスク、カイ・ハンセンの元ハロウィン組を始め、アンドレ・マトス、ロブ・ロックといったスーパーミュージシャンが多数ゲスト参加して、映画のサントラのように物語を盛り上げてくれる。

その物語抜きにしても、ジャーマン系のメロディックパワーメタルがぎっしり詰まった傑作です。
特にトビアスとキスクが歌うドラマティックな疾走曲②「Reach Out For The Light」は色んな意味で感動モノ。
やっぱキスクの伸びやかな声はこういうメタルにマッチしてる。

エドガイはハロウィンやブラガの影響が出すぎて余り好きになれなかったけど、このアルバムは本家キスクやカイ・ハンセンが参加してるんで、そんな事も気にならずに楽しめる。

それと、一番笑えたのはティモ・トルキがギターを弾かせて貰えずに、「塔の声」というマニアックな声のみの出演だった事かな。
(2005.5.3)

『JAILBREAK』 THIN LIZZY

2013年02月28日 | 私的ロックの名盤 T
シン・リジィと言えば、ゲイリー・ムーアの『Black Rose a Rock Legend』、ジョン・サイクスの『Thunder & Lightning』という人が多いかもしれない。

確かに、前者はゲイリー節の泣きのギターが一杯詰まった名盤であることは間違いないし、後者はジョンが弾くまくりの非常にハードな逸品である。

そんな中、敢えて選んだのが6作目の『Jailbreak』


何といっても、このアルバムには⑥「The Boys Are Back In Town」(邦題「ヤツらは町へ」)という名曲が収録されている。

学生時代、BON JOVIのカヴァーバンドを組んだ時、この曲を演奏したけど、跳ねるリズムと軽快なツインリードのテーマメロディが非常に心地よい。

(ちなみに、なぜこの曲をBON JOVIのカヴァーバンドで演奏したか分かった人はかなりのROCK通です)

他にもアイリッシュな「Emerald」や「Jailbreak」といった佳曲揃いで、アルバム全体を支配するほのぼのとした雰囲気がお気に入りなのです。


『EYE TO EYE』 220VOLT

2011年08月06日 | 私的ロックの名盤 T


220VOLT。
(ちなみに、日本語読みは「ツートゥエンティボルト」です。)

ぶっちゃけ、このバンドを知ってるのは、僕のようなアラフォーのROCK好きのオジサンだと言える。
しかも、このB級バンド丸出しのジャケの国内版CDを持ってる人は「HRマニア」と断言出来る。
(僕はマニアなので当然持ってます)

高校時代、愛読書だった『FMステーション』のCDレビューのコーナーで、この目ん玉ジャケは一際異彩を放っていた。
逆に、このダサジャケだからこそ、興味を持ったというのもある。

1988年発表の4作目。
アートワークはB級でも、内容は1級品。
これは真の傑作であり、ハードロック史上に残る北欧HRの名盤と語り継がれる逸品。

スウェーデンのバンドらしく哀愁感漂うメロディを纏いながらも、当時全盛だったLAメタルの明るさがブレンドされるという稀有なHR。
当時のLAメタルバンドのギタリストのようにギターワークに派手さはないものの、どの曲もキャッチーでメロディが印象に残り易い。

個人的に一押しは、透明感またバラード⑨「STILL IN LOVE」。他のバンドでは味わえないほのぼのした雰囲気が堪りません。

今聴いても古臭くなく、本当に良く出来たアルバムだと思います。

手に入れる機会があれば是非!

『Overnight Success』 TERI DESARIO

2009年09月17日 | 私的ロックの名盤 T
「80年代」を最もイメージするポップスは、人それぞれあると思う。

僕にとっては、テリー・デサリオの「Overnight Success」はその中の一つ。

当時、FMラジオを付ければ確実に1日1回はこの曲が流れた。
TVを付ければこの曲を使ったCM(SONY)が流れた。

それくらい1985年当時は流行った曲

学生時代、僕はカセットテープにラジオから録音してそれをずっと大事に大事に聴いていた。
カセット時代が終わり、この曲を耳にする機会はずっとなかったけど、たまたま購入した80'SのコンピレーションCDにこの曲が入っていた。
それから数年。
テリー・デサリオのアルバムが紙ジャケで発売。

久々にこの曲を聴いてみた。
すっかり耳に馴染んだ曲やけど、いかにも「80年代!」という安っぽいシンセの音が懐かしく、当時の様子が走馬灯のように駆け巡る。

この曲だけしか知らなかったので、アルバムを機に他の曲も耳にすることが出来たけど、まあ、他の曲はこの名曲の二番煎じ的な要素が強い。

シーナ・イーストンのようなクリアーなハイトーンヴォイスとVAN HALENのJUMPと並ぶ80年代を代表するイントロ。

まさに「80年代の名曲」とはこういう曲をいう。

久しぶりに聴いてみたい!という人、一度聴いてみたい!という人はゼヒ

  

『OVER THE WALL』 TESTAMENT

2008年05月11日 | 私的ロックの名盤 T
昨日のDOKKENの書き込みの中で、テスタメントと出たので、大好きな曲を紹介します。

テスタメントと言えば、デビュー作(1987年)「The Legacy」の1曲目の「OVER THE WALL」でしょう!

ヴォーカルメロディは、まんまメタリカな荒々しい典型的なスラッシュメタルで、途中でテンポダウンするあたりからのギターが聴き所!
中近東をイメージしたエキゾチックなフレーズからのスピーディなフレーズ、シャッフルビートにテンポチェンジしてからの流麗でメロディックなギターソロはあまりにも素晴らし過ぎて反則です

ギタリストは、名手アレックス・スコルニック。
華麗なテクニックもさることながら、アジアンなフレージング、タイム感が光る大好きなギタリストの一人。

僕もこの曲に凄く影響を受けた頃があって、バンドやってる時に新曲のデモテープを作ってバンド仲間にギターソロ聴いてもらったら、「OVER THE WALLのパクリやん!」という突っ込みが入りました

それくらいこの曲のギターソロはインパクト大
スラッシュメタル至上最高の逸品の一つといっても過言ではない程の名曲です

デビュー作は音質が非常に悪いけど、チャックのヴォーカルがアグレッシヴで、スラッシュメタルらしい勢い、荒々しさが良い
   

もっとクリアーで良い音質で聴きたいという場合は、こちらのリメイク盤「First Strike Still Deadly」もオススメです
なお、そのギターソロは、特にフレーズに変更点は無く、どちらも同じです。
   


『The Seven Angels』 TOBIAS SAMMET

2008年02月02日 | 私的ロックの名盤 T
AVANTASIAシリーズの3作目が出たということで、このシリーズを振り返ろうと思います。
まず、前2作の中から、究極の逸品とも言える『AVANTASIA-The Metal Opera PTⅡ』の1曲目「The Seven Angels」を紹介。
このシリーズの目玉と言えば、多彩なゲストヴォーカル陣。
PTⅠは、アルバム全体でオペラな作風とゲストヴォーカルを楽しむことが出来たけど、この曲は14分を超える大作で、この1曲だけで、AVANTASIAの世界観、作風をたっぷり味わうことが出来てしまう
前半は、メロディックなパワーメタルで、後半は壮大なバラードに変化するという劇的な曲

分解すると、
まず全員の合唱に始まって、
トビアス・サメットオリヴァー・ハートマンマイケル・キスクロブ・ロックマイケル・キスクトビアス・サメット→(サビ)全員合唱

オリヴァー・ハートマンマイケル・キスクデイヴィッド・ディフェイスマイケル・キスクトビアス→(サビ)全員合唱

(Gソロ:ヘニユ・リヒター
   (SE)
(Gソロ:ティモ・トルキ)(個人的に、このトルキのソロは大好き

(ここから曲調が変わって、ピアノが入り、メロディがジム・スタインマン風に変化

トビアス・サメットマイケル・キスク

(更に、テンポダウンし、壮大なバラード調に変化)

トビアス・サメット
カイ・ハンセン(このヴォーカルの交替パターンは奇跡的!)→アンドレ・マトストビアス・サメット

ということになっており、これだけのヴォーカリストが1曲でリードVoを取るというだけでも楽しめるのに、曲自体が壮大で、曲構成も巧み。
長さを感じることなく、最初から最後まで楽しめる

この曲を聴くと、トビアスの作曲能力は凄いなあ~っと思ってしまう

この曲こそが「メタル・オペラ」なのです


『CLOSING TIME』 TOM WAITS

2007年12月10日 | 私的ロックの名盤 T
仕事で疲れた夜、リビングの明かりを暗くして、聴く音楽はやはりリラックスして聴けるもの。

この1年、RICKIE LEE JONES 『浪漫』、NORAH JONES 『NOT TOO LATE』、SOFT WORKS 『アブラカダブラ』、この3枚はず~っと深夜のヘヴィローテーションだった。
ちなみに、この3枚の共通点は、夜が似合うジャズ風のポップス(ロック)だということ。(ソフトワークスはバリバリのジャズROCKやけど)

前にも書いたけど、アコギ、ピアノ、サックス...こういう楽器がメイン・サウンドのフォーク/ジャズがブレンドされたROCKというのは、夜が似合う

最近、これらに取って代わった超お気に入りのアルバムが、トム・ウェイツのデビュー作

イーグルスが1曲目の「OL'55」をカヴァーしてるし、ちょっと前にウエストコーストROCKにハマってて、その流れでたまたま買ったんやけど、これはもう最高の逸品
毎晩ほぼ欠かさず流してるけど、全く飽きない。

このトムの渋いしわがれ声と、ロック、ジャズ、フォーク、カントリーをミックスしたような一言では形容し難い楽曲は素ん晴らしすぎるっ

まさにアルバムジャケのとおりの、裏町の酒場がピッタリ似合う音楽で、ピアノの弾き語りが心に沁みる・・・。
夜酒を飲みながらコレ聴いてると、気持ちが落ち着くんだわ

この1年で、もっとも掘り出しモノだったCDはコイツです
こういう発見があるから、過去の音源をどんどん追求したくなってくるのです。

さ、毎日あくせく働いて疲れている貴方、このCD聴いて癒されてみては??



『THE CRUSADE』 TRIVIUM

2007年04月29日 | 私的ロックの名盤 T
B!の年間人気アルバムでBEST10に入ってたので、凄く気になっていたTRIVIUMの3rdアルバム、遅ればせながらやっと聴いた

アメリカのメタルバンドなので、かなり期待して聴くと、期待通りの出来
ギターはテクニカル、スラッシーで、往年のコテコテの80’Sのギターリフが結構登場するけど、今時こんなリフ達を聴くと嬉しくなってしまう

曲はややスラッシュ・メタルがブレンドされた正統派ヘヴィメタル・・と言っても、そこはアメリカ、メロディは美しいというわけじゃないです。
しかも、巷で言われてるように、ヴォーカルはジェイムズ・ヘットフィールドにかなり近い。
歌だけ聴くと、メタリカ、テスタメントといった趣です。

疾走曲も多く、曲構成も凝っているという、かなり聴き応えのある傑作アルバムだと思う。
そのアルバムの中で一際耳を引いた曲がある

まるでデスメタル調でスタートするオープニングの①「IGNITION」もサビメロになると、ゴシックメタル風の泣きメロが登場する展開を見せるんやけど、これと同じパターンで、前半はダークに進行するクセに、後半やたらと歌がポップに展開する②「DETONATION」がツボにハマリまくり
これ、かなり気に入ったなあポップなヴォーカルメロディと未だ速弾きギターを好む僕にはドンピシャリ
スウィープ連発のギターもイングヴェイ・マルムスティーンしてるし。
前半と後半ではガラリと曲の雰囲気が変わる1粒で2度美味しいという曲

現在、時刻は深夜2時
今このブログ書きながら、片手に、1人部屋でこの曲を爆音でひたすらリピートして、頭振りまくってるというかなり危険な状態です
ホントに気分が高揚するやっぱヘヴィメタルはやめられへんのよねえ~

これ、2006年のベストチューンやわ

『INTUITION』 TNT

2006年06月20日 | 私的ロックの名盤 T
北欧ハードロックの金字塔であるTNTの最高傑作アルバム「INTUITION」。
高校生の時、リアルタイムで聴いてなんて素晴らしいアルバムや!と感激したもんです。

ハイトーンヴォーカルと美しいメロディライン、そして荘厳なコーラスワーク・・・と、北欧のHRバンドのイメージはこのバンドのこのアルバムのイメージでは?とも思えてしまう。

「CAUGHT BETWEEN THE TIGERS」「TONIGHT I’M FALLING」といった名曲だらけのアルバムの中で、僕がダントツに好きなのがタイトルチューンの「INTUITION」

イントロのキャッチーなギターリフ(ついついギターを一緒に弾きたくなります)とサビの「intuition~one decision~hold your heartbeat in your hand~」という美しいコーラスによるポップなメロディラインが堪りません。僕にとっては完璧な名曲の1つです。

で、いきなりなぜこの曲かというと、職場での雑談の中で「直感」と言葉が出たのでふとこの曲を思い出した。
ちなみに、この単語には「直感」と「直観」の二通りの意味がある。
直感と直観の違いは?
調べると、「直感」は感覚で物事をとらえる、「直観」は直接本質を見抜く。

この曲(アルバム)の意味は一体どっち?僕の持ってるCDには残念ながら対訳が無いのです・・

私的「TOTO」アルバムランキング

2006年05月05日 | 私的ロックの名盤 T


最近、TOTOのアルバムを良く聴いたので、勝手にアルバムを好きな順にランク付けしてみました。
やはり『聖なる剣』は大好きな「ROSANNA」「I WON’T HOLD YOU BACK」が収録されてるのと、他にもキャッチーな曲が多くてやはり1番好き。
次は、『宇宙の騎士』。聴けば聴く程好きになったアルバムで、やはり曲が粒そろい。デビュー作ということで、気合の入り方が違います。
『TURN BACK』と『HYDRA』は甲乙付け難いけど、前者には「GOODBYE ELENORE」、後者には「99」というそれぞれキラーチューンがあるけど、全体的にノリの良い前者に軍配。『HYDRA』は渋いっす。

と、ここでま初期の4部作がベスト4に全て入ってしまった。
TOTOらしい「音」を出してるのはやはりここまでかな?という気がしないでもない。それと、やはりボビーのヴォーカルが1番しっくりくる。

次に好きなのが『第7の剣』。まあ、ここまで来るとかなりポップに音もゴージャスになってるけど、「剣」をジャケに持ってくるあたり、起死回生の一発を狙って作ったのが伺える文句無しの力作。(実は、1番聴きこんだのがこのアルバムだったりします)

続くは『ISOLATION』。ヴォーカルも変わって、音的にもROCKにシフトしていてこれまた名作なんやけど、僕の中では印象薄いです。他のアルバムに比べて聴き込み度が足りないだけかもしれないけど。
ラストはTOTOをリアルタイムで初めて聴いた『FAHRENHEIT』。
リアルタイムで聴いたので思い入れも深いんやけど、やはり他のアルバムに比べるとちと劣ってる感は否めない。

と勝手に順位を付けたものの、結局、この7枚は全てが名作なのでどれもが甲乙付け難い必聴盤ばかりです。
復刻帯付きリマスター盤が再発されてるので、既に古いCDを持ってる人も買い直すことをオススメします。
音が断然良いので、超絶テクニカル集団のワザをクッキリ堪能できます!

『宇宙の騎士』 TOTO

2006年03月18日 | 私的ロックの名盤 T
        

最新作の発売と共に、TOTOの旧譜を聴き直してます
そんな中、今まで軽視してたデビュー作であるこのアルバムは、冷静に聴くとトンデモない出来ということを再認識した。ここ2週間、車内でのBGMはこのCDのみ。1人で通勤するときも、嫁・子供と買い物に行く時もコレ。
嫁はちょいとハードな音楽を流すと、すぐにFMに切り替えたりするんやけど、このアルバムはそういうこともない。
このアルバムはハードな部分とポップな部分が絶妙なバランスを保っていて、一般の音楽ファンから僕のようなコアなファンまでも楽しませてくれるから?なんて思います。

例えば、2曲目の「愛する君に」なんて、イントロのダイナミックなギターリフを聴けば「ハードロックか?」と思うけど、冒頭のサビメロに続きAメロに入った瞬間に、ディストーションからクリーントーンでのリズミカルなカッティングに切り替わる。この落差に「おっ!」と思ってしまう。
このAメロだけ聴けば完全にポップスです。でも、曲全体の雰囲気は「ハードロック」。更に、後半はシンフォニック・プログレ風に展開していくという全く一筋縄ではいかない曲に仕上がってる。この後半の展開にゾクゾクしてしまう

ここまで上手くロックとポップスとプログレをブレンド出来るのはTOTOしかいないのではないか?しかも音はスッキリとしていて、ゴチャゴチャした印象は皆無。

続く超名曲「Georgy Porgy」は音作り、アレンジともに、「並のROCKバンドじゃこの曲作るのは無理よ」というオーラが感じられます。

1曲目の「子供の凱歌」からここまでの3曲だけ聴いても「すごいなあ」って思ってしまうのに、後半もまだまだ楽しませてくれます。

サラリと聞き流すもよし、じっくり隅々聴いて良しの超技巧派インテリ集団の作り上げた名作です。

『VELVET DARKNESS THEY FEAR』 THEATER OF TRAGEDY 

2006年02月25日 | 私的ロックの名盤 T
           

もういっちょお気に入りジャケ
これはゴシックメタルバンド、THEATER OF TRAGEDYの1997年発表の2ndアルバムです。
はっきりいって僕はジャケ買いしました
ま、モロに女性のヌードなんやけど、ここまでオープン且つ美しいアートワークだと、いやらしい気持ちも吹っ飛びます。

音的には、まったりゴシックなのであんまり好みじゃないけど、売らずに大事に置いてます。