韓国では初対面の人に対して年齢だけでなく、プライベートに関するかなり突っ込んだ質問をするのもごくごく普通のことです。
日本では2~3回顔を合わせ、徐々にその人の情報を収集していくようなところがありますが、韓国では違います。
相手のことはできるだけ早く、何でも知っておきたいのです。
たとえば、日本であれば、結婚指輪をしていない妙齢の女性に「結婚はしているの?」と聞くのはためらわれます。
ところが韓国人は、ズバッと遠慮なく聞いてきます。
「結婚している」と答えると、「子どもはいるの?」「旦那さんは何をしているの?」といった質問が矢継ぎ早に飛んでくることになります・・・・・・。
なぜ、こんなにも韓国人は知りたがりなのでしょうか。
その背景には、友達という言葉のニュアンスが、日韓で微妙に異なることが影響しているように思えます。
韓国語で友達のことを「친구(チング)」といいます。
映画『友へ チング』が大ヒットしたおかげで、日本でもこの言葉がメジャーになりました。
韓国で친구(チング)というと、AさんとBさんがただ仲よしなだけでなく、お互いの家族までをも含めた関係を指します。
たとえAさんがBさんの親や兄弟に会ったことがなかったとしても、家族構成はもちろん、だれがどんな仕事をしているかまでを知っているはずです。
そして、挨拶代わりに「ご両親は元気にしてる?」と聞くのも、韓国では自然なことです。
AさんとBさんは친구(チング)だからこそ、互いの家族のことまで気になるのです。
こういった感覚を持つ韓国人の目線に合わせてみると、仲よくなりたい人のあらゆる情報を知りたいと思うのは当然のような気がしてきます。