「現在のフィギュア界にキム・ヨナのライバルはいない」韓国内フィギュアスケート専門家らの共通した意見だ。
キム・ヨナは6日からドイツ、ドルトムントで開かれるNRW杯に出場する。昨年4月の世界選手権に出場して以来1年8カ月ぶりの公式大会出場だ。今年7月、選手生活に復帰すると発言してから5カ月で氷上に立つ。少なくない空白にもかかわらず「銀盤の女王」はまだキム・ヨナというのだ。コ・ソンヒフィギュアスケート競技理事とパン・サンアSBS(ソウル放送)解説委員は5日、ドイツに出国したキム・ヨナの成功の可能性を高くみた。
◇技術は最高、問題は体力
キム・ヨナの第1目標は世界選手権出場資格を得ることだ。出場権は芸術点数は除いて技術点数だけで技量を評価する。技術点数がショートで28点、フリーで48点以上なら出場することができる。競技感覚だけ維持すれば十分に超えられる点数だ。パン・サンア解説委員は「キム・ヨナはアイスショーのために練習は着実にしていた。身体管理もうまくいっている」として「スピンのようなものは以前の技量そのまま十分にできるはずだ」と見通した。コ・ソンヒ理事も「練習を見たがコンディションが非常に良いようだ。バンクーバーオリンピックのように最高の体調ではないが良い姿を見せるだろう」と評価した。キム・ヨナを直接指導しているシン・ヘスクコーチも「技術はそのままだ。問題はフリーを最後までやり遂げる体力」と話した。
◇変わった規定に問題はないか
ISU(国際スケート連盟)は毎シーズン規定を少しずつ変える。キム・ヨナが公式大会に参加していない間にも若干規定が変わった。しかしキム・ヨナに及ぼす影響はほとんどないということが専門家たちの終始一貫した分析だ。パン・サンア解説委員は「技術レベルが4段階から5段階に細分化された。スピンに基本点数ができたが、これはトップ10に入る選手たちには大きい影響がない」と分析した。コ・ソンヒ理事も「規定は毎年変わってきた。ヨナも十分に経験した困難だ」として「少しの違いがあるが点数で変わったことは一つもない。高難度技術を駆使するヨナには大きな問題はないだろう」と分析した。
◇最小200点やり遂げること
キム・ヨナが抜けた女子シングル部分は下方標準平準化が明確だった。バンクーバーでキム・ヨナが出した最高点数(228点)はおろか、今シーズンには200点を超えた選手が1人も出ることができなかった。今シーズンのグランプリ優勝者の点数はたいてい180点台前後に集まっている。パリで開かれたエリック・ポンパール杯でアシュリー・ワグナー(21)が出した190.63が今シーズン開かれた6回のグランプリシリーズから出た最高点だった。浅田真央(22)の最高点はNHK杯で出した185.27点だった。
コ・ソンヒ理事は「世界選手権進出資格は簡単に得られるだろう。それだけでなく他の選手たちが今年出した記録も軽く超えられるとみている。浅田真央などライバルは相手にならないだろう」と話した。続いて「228点ではなくてもそれに近い点数を十分に獲得することができる」と話して、「練習を厳しくした。期待しても良い」と付け加えた。