自己と他者 

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横浜信一 他著『マッキンゼーITの本質』

2016-03-08 23:27:09 | 経営-ミッション-ビジョン-グランドデザ

マッキンゼーからファーストリテイリング(ユニクロ)社の副社長(当時)堂前宣夫氏と萩原和巳氏のインタビューは、まさにシステムと業務改革の関連性を考えさせられるやり取りである。今のところ、業務システムに関する最も価値ある書籍の内容だと考えています。

【ITの前に、まずは①ビジネスで儲かるコンセプト②それを実現するための経営の仕組みづくり(業務改革)③結果、道具としてのIT】

①生産計画と販売計画からの在庫の微妙な調整が命

②この在庫調整点を実現するための会議体・業務への落とし込み

業務改革を一つ一つ業務プロセスや会議体の仕組みに落とし込んだ。

「会議を開くのでこういう数値資料を用意して集まってください」

実務内容について喧々諤々の議論。判断プロセスが固まったら

帳票の自動化などをシステムに落としていく。帳票の項目を観たときに

判断すべきポイントを議論を通じて明示していくと担当者自ら考えるように

なっていく。

ITやシステムはこのためのメモ帳でしかない。

システムに落とす前に新業務を試験実行する。更なる改善点の洗い出しながら、

新業務の効果やこだわり、いわば魂を込めていくとのこと。

以上ができて初めて

③②をITに乗せ、さらなる業務改善ポイントの見極め

・・・・・・ファーストリテイリング社(ユニクロ)のミッション:

「いつでもどこでも誰でも着られるファッション性のあるベーシックカジュアルを

市場最低価格で継続的に提供する。」

実現のためには、

①店舗運営標準化とマニュアル化

徹底的なローコストオペレーションの実現が不可欠。

②商品展開の絞り込み

同一商品を大量に完全買取することで他社より良い商品をよりやすく仕入れる。

100店舗まで⇒生命線となる在庫調整⇒本部集権型

ところが、

200、300店舗になるにつれて、社長の柳井氏がどんなに懸命に語りかけても

本質が伝わらなくなっていた。

200・300店舗⇒在庫調整⇒店舗自律型へ移行する必要性

悪い意味でのマニュアル化。

お客様の要望にもっと向かい合うべき⇒店舗自律型へシフト。

非常に面白い。

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書名:マッキンゼー ITの本質

著者名:横浜信一、萩原和巳、金平直人、大隈健史

編著・監訳:琴坂将広

訳者:鈴木立哉

出版年:2005年3月

出版社:ダイヤモンド社 2000円プラス税

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映画『やさしい本泥棒』

2016-03-06 21:34:22 | 映画

ミケランジェロもよかったですが、こちらもかなりおススメです!! 

立て続けにナチスドイツを舞台にした映画。

里子に出された少女の道中、弟を亡くし、

母との別れから深い悲しみに暮れる。

しかし、受け入れ先の主人(心温かい人)と

奥様(最初は嫌味ばかりだが実は根っこはうまく感情表現できないだけの良い人)、

すぐに寄ってきた親友となるルディと新天地で暮らし始める。

少女リーゼルが最初は字の読み書きができなかったが、

父親やユダヤ人のマックス、町長の婦人との交流から徐々に本を読む喜びに

目覚めていくところが最大の見どころ。

ナレーターが死神だったとは最後まで気づかず(苦笑)

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原作:マークース・ズーサック『本泥棒』
映画名:やさしい本泥棒 The Book Thief
監督名:ブライアン・パーシヴァル
主演:ジェフリー・ラッシュ, エミリー・ワトソン, ソフィー・ネリッセ
発売年:2015年6月
販売元: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 131分
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映画『ミケランジェロの暗号』

2016-03-06 08:38:33 | 映画

時代1943年ナチス台頭の舞台はドイツ。ユダヤ人の画商家族が主人公。その中心は息子。ナチスが他国へ侵攻するのを機に財産没収を恐れ、スイスやアメリカに画廊の絵画を逃がそうとする。
それを立ちふさがって邪魔をするのはその家族の元使用人で息子の友人のルディだった。
ミケランジェロの本物の絵をベルリンが求めている。その絵をこの家族が所有していたのだ。贋作をいくつか作って眼を晦ます。この絵はもともとイタリアのものということもあり、ムッソリーニとヒトラー、イタリアとドイツの交渉の重要材料の一つになっていたのだ。

最後の家族と親友の勝ち誇った顔に思わずガッツポーズ。

モーリッツ・ブライプトロイは、『ゲーテの恋』や『ワールド・ウォー』にも出演していたのですね。

ちなみにゲオルク・フリードリヒは、プロイセン王家の子孫とのこと。

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映画名:ミケランジェロの暗号
監督名:ウォルフガング・ムルンベルガー
主演:モーリッツ・ブライプトロイ, ゲオルク・フリードリヒ, マルト・ケラー
発売年:2012年2月
出版社: 東宝 105分
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渡辺俊美原作『461個の弁当は、親父と息子の男の約束』

2016-03-03 21:49:46 | アニメ・コミック・ゲーム

なんでもそうだけど、手軽・手抜きにフォーカスされる中、

逆に精魂込めて、息子のためにお弁当を作る父親というのが

すごくいい。背骨が入っている感じ。

絶対ぐれないよね。親父の作ったお弁当を食べて育ったら。

エッセイのコミカライズ。

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書名:461個の弁当は、親父と息子の男の約束

著者名:渡辺 俊美

漫画:荒井ママレ

出版年:2016年2月

出版社:小学館 BIC COMICS ヒバナ

定価:552プラス税

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