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世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)2

2009-11-24 07:33:49 | 小説
聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)〈2〉 (MF文庫J)
三浦 勇雄
メディアファクトリー

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「聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス)2」三浦勇雄

 代理契約戦争・ヴァルバニルの語源は、人外の魔物・ヴァル二バルにある。山を砕き大地を割った伝説の魔物は、とある刀鍛冶の作った聖剣によってブレア火山に封印されている。封印されながらもヴァルニバルは呪いの言葉を吐き続け、それが霊体と称される祈祷契約の力の源となり、各地に降り注いでいる。だからヴァルニバルを殺せば祈祷契約は使えなくなり、ブレア火山から降る死の灰がハウスマンの街を埋め尽くし、何より霊体を接種して生きている悪魔のリサや魔剣のアリアは死んでしまう。しかもヴァルニバルの封印は弱まっていて、次代の聖剣を鍛えねばならないのだが、聖剣の刀鍛冶・ルークには、未だ実力が伴っていない。
 と、いきなりストーリーが動き出すシリーズ第2巻は、2部構成になっている。1部は帝国皇帝の妾の子・シャーロット・フィーロビッシャーが、魔剣を操る少女3人を連れてルークとアリアを襲撃する話。2部は、かつて愛した女性の思い出に縛られているルークの姿にショックを受けたセシリーが、帝国・軍国・群衆列国・大陸委員会とハウスマンから構成される秘密会議の場に居合わせてしまう話。
 魔剣の大売り出し。おつむの足りないシャーロット一行。大陸中のお偉型が集まっているはずなのに幼稚な言葉の応酬しかしない秘密会議。脳味噌筋肉でつっかかることしかできないセシリー。いらいらさせられた。このシリーズを読むのに向いてないのかな、と、途中で読むのをやめようと思った。
 正ヒロインのセシリーは相変わらず好きになれない。どことなく「鋼殻のレギオス」のニーナを思わせる性格なのだが、そして個人的にニーナは好きなキャラなのだが、それにつけてもこやつはバカすぎる。
 最後まで読んで良かった、と思えたのは、ルークの相棒にして悪魔のリサの正体が判明した時だった。あまりにもネタバレになるので書くのを避けるが、リサの存在の切なさだけでも、読むのに値するかもしれない。この設定はいい。是非ヒロインの座を、というのは無理な話なのだろうが。

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