はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

ギフテッドII

2012-08-08 11:37:51 | 小説
ギフテッドII (電撃文庫)
クリエーター情報なし
アスキー・メディアワークス


「ギフテッドII」二丸修一

 天子峰の幹部候補生となった綾芽、弥助、エルの3人は、それぞれ上中下級の役職についていた。初仕事は綾芽に与えられたもので、彼女はパートナーに弥助とエルを選んだ。ちょうど1巻のラストとつながるところかね。
 んで、肝心要の任務の内容は、まさかの大統領選挙。内乱と外圧で揺れるナバサ共和国の大統領を3人の候補者の中から選び、勝たせること。敵は、同じく天子峰の上級幹部ケネス・ムビタと敵対企業連合体からの刺客・長良喜平。権謀術数に加えて純粋なる暴力まで駆使しなければならない真剣勝負に、果たして新米幹部の弥助たちは勝利できるのか……?
 
 まさか選挙でくるとは思わなかった。新鮮でいいけど、大丈夫かね? という不安も強かった。題材として難しいからね。
 金に汚い大富豪に、前大統領の道楽息子に、強硬派の堅物将軍。3者3様の立場や個性の違いが際立っていた良かった。戦い方に関しては、ディティールの甘さ、行間の狭さ、説明不足が目立った。やはり、この作者にはまだ早かったと思う。
 経験不足のせいか、綾芽はあまり活躍できなかった。エルはまあ平常運転。弥助への恋心に気付いた下りは○。今後に期待。
 で、弥助はというと、敵対相手やナバサ共和国の人々との関わりの中で急激に成長した。人間味が増すことは弱くなるということでもあると思うので手放しに賞賛はできないが、面白いキャラになりそうな感じ。ちょっとあっさりすぎるというか、本来なら何巻もかけてやることを1巻で一気にやってしまったのが不満ではある。シリーズ構成どう考えてるんだろうね? いきなり3巻で終了、打ち切りとかはないと思いたいけども。

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