田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

地下鉄サリン事件から20年 天宮処凛さんの場合

2015年03月25日 | 宗教その他
 天宮処凛(かりん)さん(1975生)が語っていました。彼女と私の娘は同年齢。地下鉄サリン事件は二十歳だった。娘は大学生、天宮さんは不安定なフリーター生活、娘は成人式に着たスーツが派手だったそうで、友人から「お水?」って聞かれたことを、まんざらでもないと言っていた。高価な晴れ着をまとうより、バイトで稼いだお金で、自分好みな派手なスーツを着ることで、子供から大人になったのだろう。反面、天宮さんは物質主義の世の中で傷ついていたそうだ。
 
 雨宮さんは言う。「自分がばかにされていると多くの人が感じる社会では、個人の暴発が起きやすい。オウム的なものやテロを減らすには、社会そのものの信頼を取り戻すしかない」今、貧困や労働の問題を積極的に社会へ訴えるプレカリアート運動に精力を往き、日本社会の在り方を問い続けている。

 プレカリアートとは、失業者やニートも含め、フリーター、派遣、請負などの不安定雇用層全体を指す言葉で、彼らを中心に運動が大きな広がりをみせている。90年代中盤ぐらいから、若者の雇用は厳しく、何かおかしいと感じていても、その原因が社会的に明らかにされることは無く、フリーターは周りからのバッシングに晒されるのは今も同じ。
 
 雨宮さんには、オーム真理教は日本が捨ててきた精神的なもの取り戻す宗教に見えたそうだ。雨宮さんは右翼思想に『脳みそを丸投げ』して楽になり、オームに身を投じた若者と、このことに関して共感でしたそうだ。
 
 宗教と距離をおいている私達、成人した娘や息子は決して楽な道を歩いているのではない。今まで何世代も繰り返してきた、育児や教育、進学にまつわる費用や恋愛、結婚、親の介護、必ず訪れる親の死などを受け止めてきたのだ。悩んで立ち止まっていられなかったのが現実だろう。走り続けなければならなかったが、決して考えていなかったのではない。オーム真理教やエホバの証人とはまったく無関係な人達も充分悩み、考えていると思う今日この頃である。