田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

理想を語る人

2013年11月17日 | 日記
 元首相が理想を語りました。とても分かりやすく理解できます。私は未曾有の震災、津波に恐れおののきました。終わりの見えない原発事故は地震と津波に匹敵するほどの恐怖を私に与え続けています。廃炉に至る道のりは遠く長く、恐らく私は事故の結末を見ずして死ぬでしょう。今何をせねばならぬかを、元首相が語ってくれました。『過ちは 繰返しませぬから』を私達はもう忘れてしまったのでしょうか。当時「過ちを犯したものはいったい誰だ。」の論争も起きましたが、広島市長が議会で「誰のせいでこうなったかの詮索ではなく、こんなひどいことは人間の世界にふたたびあってはならない。」と答弁しました。災いの元となる核兵器がいまだ根絶できない世界において、これは理想でありますが、私たちは少しずつでも理想に近づこうと努力したのですよね。
 しかしながら、理想に水さすように「具体案の無い意見は、理想に過ぎない。」と言い放った政治家がいましたが、政治家は将来の天下国家を見すえた理想を唱えることが第一の仕事だと思うのです。政治家が官僚を差し置いて具体案を言い出したら、その具体の裏に政治家がもっとも好む物があることを私達は学習しました。理想を語らず、具体案に終始すれば、よりいっそう具体化するために、なりふりかまわず政治家を目指す者が、あのような選挙違反を起こすことが分かります。
 元首相はオンカロを見学して考えを改めたと言いました。それを聞いたある人は『オンカロの地下300m(フィンランドのドキュメンタリーでは500m)は、素人には壮大だが,原発50基に比べればほんの数%の設備であること・・・・【日刊 アジアのエネルギー最前線】』と書きました。日本の技術なら地下500mなどたやすいことです。でもフィンランドのような安定した地盤を見つけるのは難しいでしょう。そのオンカロでさえ、100年後に満杯になってしまう、と将来を見越しています。過去日本でも、地盤が安定した大陸にお金をし払い、核廃棄物を捨てさせてもらおうなどの、超乱暴な具体案は激しく非難をされました。工法やら安定地盤の地域選定ですら難しいのに、本家のフィンランドはさらに「10万年後に危険を知らせる文語、文法を研究しなければならない。」と議論しているそうです。ごもっともな話です。わずか1500年前の歴史さえ定かでない私達が、そんな危険なゴミ置き場を、未来に知らせしめることなど、できるものでしょうか。過ちは 繰返しませぬようにするには、今理想を掲げ、まじめに議論することが必要でしょう。私も含め、日本の高齢者とプレ高齢者は、批判することは天下一品ですが、理想を語ったりアイディアを提供することができていません。自尊心を捨ててでも、多くの意見を聞く姿勢が、とても大切と思う今日この頃です。
動画 Daily motion
 世界のドキュメンタリー「地下深く永遠に ~10万年後の安全~」