森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

鳥海マリモ

2013年10月08日 | 自然観察日記
獅子が鼻湿原でのもう一つの目玉が鳥海マリモ。一般的な「毬藻」のイメージでないので拍子抜けの声も聞かれますが、せせらぎに繁茂する藻の美しさは一見に値します。コケ類に行いての詳細は理解していませんから浅い認識でしかありません。とはいっても水中で繁茂するコケは珍しいことは確かで、日本ではここでしか見つかっていないコケ植物と他にもう一ケ所確認される2種のコケが岩に張り付いて生育しこんもりと盛り上がる形状に生育しているようです。

水中の「鳥海マリモ」

2013年10月08日 | 自然観察日記
一見普通のコケの景観のようですが、実は水の中に生育しているコケをアップで撮ったもの。流れている水がとても澄んでいてそれと気づかないほどです。鳥海山は火山で山域が広く、雨水はその山肌にしみこみ濾過され所々の湧水口から湧き出していて量も多く透明度が高いものです。水が豊富で綺麗ですから清水を好む植物がこの周辺に生育しているという話です。「鳥海マリモ」も清水を好むコケ植物なのですね。
時間の関係で獅子が鼻湿原の遊歩道を一周できませんでした。面白い植物が自生しているはずで、それを観察するのは次回の楽しみにして泣く泣くここを後にしました。

「鳥海マリモ」を形成する種は「ヒラウロコゴケ」「ハンデルソロイゴケ」という2種だそうです。