森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

サギソウ

2015年03月16日 | 自然観察日記
未だかってなしえていないことの一つが自生のサギソウに出会うこと。新潟県内にも自生するという話は聞いてはいるのですが、そのありかを教えられていません。もうお亡くなりになってしまった方が、県内の貴重な種の詳細な地図を作られていたという話を聞いたことがあります。しかし、その地図は5万分の1の国土地理院の地図にトレース用の半透明の用紙を重ねた形式でそれを剥がすとありかが分からないというものなのです。そのありかを知られてしまうと簡単に盗掘されてしまうというので細心の注意を払ってお有られたという話です。サギソウもそういう扱いのものだったと思います。
ただ、サギソウは自然界にはごく限られているとはいえ園芸的に栽培増殖が容易でお金を出せば簡単に手に入るという状態になっています。上三依の植物園にサギソウが植栽されていて、サギソウが自然界にあればこのような情景なのだということ教えてくれていました。鉢植えで見る機会が多いく身近な
存在になっていますが、その造形の素晴らしさは他に類を見ない種だと思います。

サワギキョウ

2015年03月16日 | 自然観察日記
サワギキョウはまだまだ自然界に多く存在していてくれますから出会う機会は多い種です。栽培も難しくないのかちょっとした公園などでも見かけます。かつて尾瀬沼の辺にサワギキョウが群生している光景を見たことがあります。美しい光景に大感激したものです。しかし、木道の上からですから遠くから眺めるという状態で、もっと近くで見たいと思ったものです。それ以来、あの規模の個体群には出会いませんが小さな湿地で見かけたりするとぬかるみをものともせずに近づくことがありました。そんな中で、魚沼の山奥のアシが繁る場所があってその脇をかなりの水量で流れる小川が流れていたのですが、そのアシの藪に負けじとサワギキョウが生育していたのです。サワギキョウは湿地草原ににょきっと伸びて花を咲かせるというイメージでしたが、ヨシに混じって(埋もれて)花を咲かせることもあるのだと知りました。水で根が洗われても逞しく生育していました。

サワギキョウの花

2015年03月16日 | 自然観察日記
「キキョウ」と名が付くグループの中では変わった形態をしています。庭の雑草にミゾカクシがありますが、この系統の種です。花は円錐状に多数付き見ごたえのある素晴らしい花だと思います。