森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ヒメヤシャブシ

2015年03月04日 | 自然観察日記
新潟の山を歩くと沢沿いの崩壊地などでは必ずと言っていいほど出会う灌木です。と書いたものの今私がいる丘陵公園のエリアでは「見ないなぁ・・・!」。信濃川の右岸と左岸ではかなり異なる気がして、分布を調べてみました。案の定かなり差があって、分布は信濃川右岸の脊梁山脈に沿って低海抜域から山地帯まで広く記録があります。(左岸にも少数の記録はあります。)改めてヒメヤシャブシの生態に興味を持ちました。先駆植物的な要素の強い種ですが、雪国に適応したものと考えていたのですが、信濃川の存在で生育状況に差がありそうです。この種が発生したのとそれが広がっていく過程とを類推するのも面白いこと。自然はいろいろと楽しませてくれます。

ヒメヤシャブシの若い果実

2015年03月04日 | 自然観察日記
大きさは1cm程度のかわいいものです。近年、目につくようになってきたオオバヤシャブシの1/3くらい。近縁のハンノキの1/2くらいです。木の実を使った工作を意識しながら、山歩きをするときは使えそうなものを採集することがあるのですが、まだ若いので今回はなし。しかし、かなり小さいので集めがいのない木の実です。