森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

上三依水生植物園

2015年03月09日 | 自然観察日記
昨年の夏、同好の人を連れて奥日光の上三依水生植物園を訪れる機会を得ました。地域的に日帰りをイメージする場所ではなかったのですが、交通網の発達で難なくできてしまうのに驚きです。3月といってもまだ本格的に野外の活動をする環境にはなっていませんから、もうしばらくはタイムリーな話ではなく上三依湿性植物園での話で時を繋ごうと思います。(駐車場から:橋を渡って入ります)

上三依水生植物園の園内案内看板

2015年03月09日 | 自然観察日記
日光市地内ですが福島県との県境近く国道121号(会津街道)に沿った位置で、新潟からは会津側から入るのが便利。園の売りはヒマラヤの青いケシやキレンゲショウマなどなど。広すぎず狭くもなく私としては気に入った植物園です。四季おりおりの種が集められていて、興味深いものが実にたくさんあり一度くらいでは事足りませんね。同行された方々も十分な時間ではなかったもののそれなりに満たされていたように感じました。
現在休園中で今年は4月15日開園だそうです。

ヤシュウハナゼキショウ

2015年03月09日 | 自然観察日記
門をくぐっていきなり目についたのがヤシュウハナゼキショウ。ハナゼキショウも見たことがありませんから感動ものです。周りの人を気遣って騒ぎ立てはしませんでしたが、内心ドキドキです。プレートがありましたから種名は分かりましたが、どういう素性のものかはその場では分かりません。家に帰って調べて二度びっくりです。日本特産種、絶滅危惧種、栃木県と群馬県の岩場にわずかに自生している種とか。母種のハナゼキショウはランナーを出さないのに比べ本種はランナーでも増えるそうです。

ヤシュウハナゼキショウの花

2015年03月09日 | 自然観察日記
一見、見慣れたイワショウブの花を長く尾状にしてそれぞれの花の花柄を長くしたような印象です。しかし、イワショウブとは別属の様です。「ヤシュウ」は「下野」(現在の栃木県あたり)のことのようです。奥日光にはこの花が自生している可能性が高いのです。繊細で魅力的な花です。こういう風情の花は他に思いつきません。