森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

カタクリ奇形花①

2014年04月19日 | 自然観察日記
カタクリのシーズンもそろそろ終わりになりました。丘陵公園では、今年も美しい景観が展開し大いに盛り上がりました。いろいろ話題になったなかにこの奇形花があります。「緑の花」を見つけたなどといって自慢する向きもないわけではありませんが、これはどう見ても奇形の花。蘂の発達も不完全で種子をつくる能力はない個体です。ここ毎年花を付けますから栄養はしっかり作り蓄えているようですが、花を作る能力は欠けているようです。公園のなかの個体を見ている限りでは奇形花が発生するエリアが決まっているようなので、子孫を作れないこの複数の個体は同一親株から同時にできたものではないかと推測しています。
実はこのような奇形花は県内いろいろな所で見つかっていて、ウイルスが感染したのではないかとか、マイコプラズマではないかとかいくつか検討されていますが確たる証拠が無くいろいろ実証実験の段階です。某大学の先生に分析を依頼している最中でどんな解答が来るか楽しみですね。
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カタクリ奇形花②

2014年04月19日 | 自然観察日記
白い花がときどき見つかりますが、白い花の発生のメカニズムとこの緑の奇形花の発生のメカニズムは異なると考えていますから同じ次元の話はできません。しかし、仮にこの緑色をした個体が花弁のよじれなどのない本来のカタクリの形状なら園芸的な価値が出てくるかもしれません。美しいというものではないかもしれませんが希少価値はあるでしょうね。ひょっとしたらどこかに緑色をした綺麗な形をしたカタクリが息づいているかもしれません。
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