「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

医療現場の実務担当者向けDIG実施のポイント

2015-02-06 14:52:06 | 危機管理
我ながら、昨日の「震災対策技術展」での講演準備が相当のストレスだったようだ。
幸いにも立ち見も出る盛況のうちに終えることが出来、仲間との飲み会で元気ももらい、一晩寝て、
すっきりした状態で次の仕事に取り組めていることがありがたい。

で、ようやく明日の看護学生向けDIGの準備に本格的に取り組めるようになった。
過去に何度もやったことではあるが、改めて当日の進行&準備の勘所は何か、
メモを作っているところ。

「心を鬼にして、被災した家族を置いて病院に行きました」を
決して美談にしてはいけない。

そのためにも、自宅と立地と構造の確認、さらに家具・家電の転倒防止は何より重要。
さらに、幾つかしかるべきお役立ちグッズとローリングストックの備蓄食料も、
という訳で、まずはこの辺りの状況を確認するワークを行う。

ついで、災害時、医療機関がどうなるかをイメージさせる必要がある。
今まではグループワークを中心に考えていたが、明日は新規の取り組みとして、
①外来棟、②手術棟、③一般病棟、の3つの現場についてそれぞれ、
まずは個人作業による問題点の洗い出しとみえる化をやらせてみようと思う。
(改善策の検討については、従来同様グループワークでもよいかな、と思っている。)

第三段階は、医療機関周辺の被害についての見積もり
これについては標準的なワークシートもある。いつも通りで行けるだろう。

第四段階は、院内の被害と医療機関の立地、周辺の被害を前提とした上での、
初動対応マニュアルをまとめさせること。
この場合、指示を仰ぐのではなく、特別な指示がない限りは「(規定通り)○○をやります」と、
別命ない限りこちらから動くことが大原則であることを、徹底する必要はあろうが。

ここまで作り込んでおけば、多少のブレはあろうが、大きく迷うことはない。

さて、拙ブログにお付き合いいただいている皆さま、
こんなところで、医療機関向けDIGのイメージは伝わりましたでしょうか?

DMAT隊員として災害対応に従事する医療人向けには、
別途プログラムを作る必要があると思いますが、
それ以外の、一般の医療人向けであれば、こんなところかな、と思っています。
コメントや質問など、歓迎します。遠慮なくどうぞ。


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