<古座川 こざがわ>
よい神社には、「清流」が欠かせないように、
熊野川をはじめ、古座川・日置川・太間川など、
熊野エリアの神域にも多くの清流がありました。
逆にいえば、清流があったからこそ、
聖域が生まれたともいえるわけで、
「川」という存在が、昔からいかに
人々の信仰対象として崇められていたのかを、
熊野を訪れるたびに実感します。
そんな数ある清流の中でも、
とりわけ「聖地」の密集地であるのが、
明治初期まで「祓い川」と呼ばれていた
古座川とその支流の一帯です。
この地域の「神社」と名のつく場所は、
自然と一体化するようにその場に溶け込んでおり、
所在地を特定するだけでも時間がかかります。
残念ながら、今回の旅ではタイムオーバーで、
すべての神社を回り切れなかったのですが、
縁あって訪れた場所のひとつひとつに、
何ともいえない不思議な導きを感じました。