<女夫岩遺跡>
地元で「女夫岩さん」とも「宍岩さん」
とも呼ばれる「女夫岩遺跡(めおといわいせき)」は、
ふたつの巨石が寄り添うようにして鎮座する
いわゆる「ホト」形状のご神体です。
以前は、このホト岩のすぐ南に、
男性を象徴するオハセ型の「岡」もあったそうですが、
女夫岩遺跡のある一帯が、中国横断自動車道の建設予定地
に組み入れられたため、オハセの付け根の部分は
道路工事の際に削られたと聞きます。
本来であれば、この遺跡も取り壊す予定だったものの、
地元民の猛烈な反対運動により保存され、
現在は遺跡を横目で眺めるような形に
高速道路のルートが変更されておりました。
ちなみに、平成8年の発掘調査では、
古墳時代中期~後期の須恵器・土師器
などが発見されていることから、
この巨石の周りで何らかの祭祀が
行われていたことは間違いないようです。
入り口に置かれた「ハチやマムシに注意」
の看板に軽く動揺しながらも、
小高い山の上へと続くらせん状の階段を昇って行くと、
思わず「おーっ」と驚きの声が漏れてしまうほど、
大きな大きな巨石が目の前に現れました。