<内宮 ないくう>
喪中や女性の月経期間は、
神社への参拝はしないほうがよい、
という話を時折耳にします。
これは神道における
「穢れ(ケガレ)」の意識から来たもので、
ケガレを身につけた人が聖域に入ると、
その地域の人すべてに災いをもたらす、
という考え方が古くにはありました。
ただ、本来ケガレというのは、
「気が枯れる」という意味で、
神様の尊い「気」を枯れることを、
あらわす言葉だそうです。
ケガレとともによく使われる「罪」という言葉も、
人間本来の姿を包み隠してしまう、
「包む身(つみ)」が語源だといわれています。
ゆえに、悲しみや気力の停滞がなければ、
「ケガレ」には当たらないということで、
たとえ喪中や月経期間であっても、
神社参拝をしても問題はありません。
それより、悲しみに暮れ続けたり、
生きる気力をなくしたりすることのほうが、
私たちにとってツミケガレ深いのでしょう。