たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

もうひとつの意宇の杜

2020-06-16 09:25:52 | 古代の出雲

<阿太加夜神社 あだかやじんじゃ>

 

ホーランエンヤの主催神社のひとつである、

松江市東出雲町出雲郷・阿太加夜神社

(あだかやじんじゃ)の社叢は、

「意宇の杜」の候補地とされる場所です。

 

先日ご紹介した出雲の国府跡(六所神社)は、

阿太加夜神社のそばを流れる意宇川の上流にあり、

こちらにも「意宇の杜」の伝承が伝わりますから、

このあたり一帯が奈良時代の出雲国の

中心地だったとみて間違いないのでしょう。

 

ちなみに、「出雲郷(あだかえ)」という珍しい地名は、

阿太加夜神社の「あだかや」が転訛した名称なのだとか……。

付近には、縄文時代や弥生時代の遺跡があるとのことですし、

古い時代から多くの人が集まる集落だった可能性が大です。

 

またこちらの神紋は、二重亀甲に有の文字が入ったもので、

出雲国造家とのつながりを伺わせる形なのですが、

なぜか六所神社の由緒にはそのことが記させておらず、

どことなく両社の間には微妙な

距離感があったことを匂わせますね。

 

もしかすると、「二重亀甲に有」という紋は、

出雲国造家の隠された謎にもつながる

「特殊な印」だったのかもしれません。

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