たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

明治天皇の思惑

2020-04-20 09:16:02 | 大嘗祭

 

***** 大嘗祭 No.18 *****

もし仮に、近代以前の大嘗祭に登場する

「サカツコ」という童女が、

田の神に差し出された巫女と関連するならば、

古代の天皇祭祀には「人的犠牲が伴っていた」

という解釈も成り立つはずです。

 

とは言え、天皇祭祀のダークな側面を

暴くことが記事の主旨ではないため、

それ以上深入りするつもりはありませんが、

恐らくは伊勢の式年遷宮における

「物忌(ものいみ)」なども、

「オナリ」「ヒルマモチ」「サカツコ」

の流れを引く立場であり、

田の神に仕える巫女的な立ち位置なのでしょう。

 

だとすれば気になるのは、

現代の天皇祭祀(主に大嘗祭)の中では、

なぜ「これら童女の存在が消されて

しまったのか」ということですね。

もしかすると、サカツコという役目を

大嘗祭から排除した明治天皇には、

天皇祭祀から「人柱」の陰を消したい

という意図があったのかもしれません。

 

それは、女性神職を廃止した?とされる天武天皇や、

殉葬という風習を禁じた垂仁天皇も同様であり、

決して明治天皇の「政治的な思惑」

ではなかったと個人的には思うのです。

この記事についてブログを書く
« 神への供物 | トップ | 弓と物部氏 »