<奥入瀬渓流>
***** 縄文への旅3 *****
今回、青森周辺の縄文遺跡をいくつか巡る中で、
一番印象に残ったのは「森」の豊かさでした。
これまで全国各地の「森」や
「山」を探索してまいりましたが、
ひと口に「森」とはいっても、
受ける印象は実に千差万別でして、
底なし沼のような熊野の森、
人工的でソリッドな剣山の森、
果てしなく天空に近い白山の森、
フラットでクールな出雲の森……等々
(あくまでも個人的な感想です)、
それぞれに違った特色があり、
訪問時の楽しみのひとつとなっております。
東北の森という言葉を聞くと、
厳しい冬の環境や野生動物との遭遇など、
ある意味ハードなイメージを
沸き上がらせるかもしれません。
しかし、縄文遺跡を取り巻く東北の森は、
「母なる器」とでも言い表すべき懐の深さで、
「にわか縄文マニア」の来訪を歓迎してくれました。
まるで母体に回帰したかのような
その「緑の揺りかご」は、
古代の人々が暮らしていたであろう
「縄文の森」そのものなのでしょう。