***** 大嘗祭 No.4 *****
今回行われた天皇陛下の即位儀礼は、
大きく分けて3つの構成となっています。
① 践祚(せんそ)
新天皇が三種の神器などの宝器を受け継ぐ
② 即位
新天皇の即位を国内外に宣明する
③ 大嘗祭
新天皇が神饌を神に供え自らもそれを食す
これらの儀式を「令和」での
流れに照らし合わせますと、
「践祚」というのは5月1日に行われた
「剣璽等承継の儀」などを指し、
10月22日(火)に行われた
「即位礼正殿の儀」が「即位」に相当します。
ただし、二つの儀式は「未分化」と
されていた時代も長く、また「天神寿詞」
と呼ばれる中臣氏の天神寿詞(よごと)の奏上、
および「鏡釼奉献」と呼ばれる忌部氏の
鏡剣の奉献などの重要な儀式に関しても、
内容が変更されたり、忌部氏の鏡剣奉献のみが
行われなくなったり……といった具合に、
複雑な遍歴をたどってきたようです。
ちなみに、現在は「践祚」「即位」が
国事行為とされ、「大嘗祭」に関しては
宮中祭祀(私的行為)と定められております。