たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

鉄のカギ

2019-04-12 09:58:51 | 鉄の神々1

<射楯兵主神社 いたてひょうずじんじゃ>

 

先日、「倭鍛冶は日本古来の鍛冶集団、

韓鍛冶は渡来系の鍛冶集団を意味する」

という説をご紹介しましたが、

別の視点から考察しますと、射楯兵主神社に

祀られるイタテ神・兵主神の二神は、

両神とも「韓鍛冶」が奉斎していた神であり、

イタテ神=新羅系の韓鍛冶集団の神、

兵主神=百済の韓鍛冶集団の神、

という見方もできるそうです

(参考書籍:古代の鉄と神々)。

 

以前の記事でも触れたように、

イタテ神は新羅との関連が深く、

また兵主神に関しても、

元は古代中国の神話に登場する

「蚩尤(しゆう)」という戦の神であると同時に、

中国南部を中心に分派する

「苗族」の始祖とも目されるなどの話を聞きます。

 

イタテ神は北方ルート、兵主神は南方ルートから、

各々「朝鮮半島を経由してやってきた」と想像すれば、

先ほどの「イタテ神は新羅」「兵主神は百済」

という説も決して不自然ではないのでしょう。

 

となると気になるのが、兵主神との噂が根強く残る、

新羅系の「アメノヒボコ」との関連かもしれません。

アメノヒボコに関しては、のちのち詳しく

取り上げるつもりでおりますが、

アメノヒボコという謎の存在が、

古代播磨国・但馬国の「鉄のカギ」を

握っている可能性は高いように思われます。

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