たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

供物と祈り

2019-04-03 09:15:24 | 出雲の神社

<雲南市・釜石>

 

これまでの記事では主に、「越からきた異国人」

という想定でオロチ伝説を考察しましたが、

先日ご紹介したシン・ゴジラの例えのように、

オロチを「荒ぶる自然」と捉えることも可能です。

仮に災害鎮めの側面から、オロチ退治を考えるなら、

「八塩折の酒」とは、天災つまり

「国津神の怒り」を鎮めるために、

必要不可欠な神事だったのでしょう。

 

恐らく、スサノオがアシナヅチ・テナヅチに、

自らの手で酒を造るよう命じたのも、

その土地で採れた供物と、その土地の人々の祈りが、

国津神(土地の神)の祭祀には必須であり、

「それらを怠れば災厄が起きる」

という戒めが含まれていたのだと思われます。

さらに言うなら、各地のイズモ族の協力と、

各地のイズモ族の神事なくして、

「天孫族が日本を治めることは難しい」

という比喩でもあったのかもしれません。 

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