***** 災害備忘録 No.3 *****
◆ 近くの川が決壊する ◆
自宅周囲の河川の状況、
土地の特性、避難所までの経路など、
様々な角度から検討した結果、
すでに激しい雨が降り続いていたこともあり、
今回は「自宅待機」を選択しました。
その間にも、近隣の河川は軒並み
「氾濫危険水位」にまで達し、
避難を呼びかけるスマホのアラームも
絶え間なく鳴り続けております。
そしてついに、河川水位データの画面には、
「決壊」の二文字が現れるようになり、
SNSにはあちこちの河川が氾濫したとの情報が……。
そして、町中が冠水し始めている様子が、
次々とネット上に映し出されるようになったのです。
◆ 河川の氾濫で孤立寸前 ◆
その夜は自宅で待機することを決めていたため、
近隣の主だった河川が「氾濫危険水位」
に達した頃には、水や食料、着替え、
履物、毛布などを2Fの部屋に持ち込み、
いつ水が押し寄せてきても
大丈夫なよう体制を整えておきました。
河川からある程度離れた自宅の2Fの窓からも、
普段は聞こえない川の音が「濁流の音」と化して、
一晩中響いていたことが記憶に残っています。
結果的に自宅の付近は被害を免れましたが、
土地の低い下流域では堤防が決壊し、
夜が明け始めると同時に、自宅の一帯も
「半孤立状態」である事実が明らかになってくるのです。