たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

朝廷の監視下

2020-10-25 10:46:09 | 神社と災害

 

***** 神社と災害 No.56 *****

先日の記事の中で、中央構造線を示す地図の中に、

「名方」という見慣れない地名が

載っていたという話題を取り上げました。

以前も書いたように、名方郡は阿波国を

管理していた阿波忌部氏の本拠地のひとつでして、

名方の「ナカ」とは、ナガスネヒコなど

土着の存在を暗示させる「音」でもあります。

また、海を隔てたところにある

岡山の名方浜宮(なかたのはまのみや)と

和歌山の奈久佐浜宮(なぐさのはまのみや)には、

皇女である豊鋤入姫命が巡幸された痕跡

(元伊勢)が残るなど、どうも朝廷側は「名方」を

強く意識していた形跡が伺えるのですね。

 

岡山(和歌山という説もあり)の

元伊勢の「名方」という名称はもちろん、

和歌山の元伊勢である奈久佐浜宮

(名草浜宮とも表記する)に関しても、

その名前の中に「名」という漢字や、

「ナガ」「ナグ」といった音が

含まれていることを踏まえると、

恐らくこれらの地域には

「抑え込まなければならない何か」

があったとも考えられます。

そして、それら「名方」の監視を

任されていた人物とは、古くは忌部氏であり、

その後の空海だったのかもしれません。

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