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たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

出雲と甕

2018-11-12 09:22:02 |  出雲の神話

<大甕神社 おおみかじんじゃ>

 

『日本書紀』における国譲りの件の最後に登場する

星神香香背男(別名:天津甕星)という神名を見て、

まず気になったのが「甕」の文字でした。

一説には、アマツミカボシのミカは

「厳(いか)」が転訛した言葉で、

天津甕星は金星を示すとも言われおりますが、

アマツミカボシの本拠地とされる日立市付近に、

大甕という地名があることを考えても、

この神が「甕の神」である可能性は否定できません。

 

また、『日本書紀』の「異説」によりますと、

アマツミカボシは国津神ではなく天津神に属する神で、

タケミカヅチとフツヌシは地上界に降りる前に、

まず高天原でアマツミカボシという悪神を誅してから、

葦原中つ国の平定に向かったという件があります。

本文と異説では若干内容が異なるものの、

鹿島周辺の「甕」を冠する神々が、

頻繁に出雲神話に関わってくるのが

非常に気になるところです。

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