***** 災害備忘録 No.21 *****
◆ マスコミの取材 ◆
被災地を歩いておりますと、
時折「マスコミ関係者」
と思われる人たちに遭遇します。
かく言う私も、被災した町に出向き、
被害状況などを確認していた際、
おもむろに取材クルーに囲まれて、
うろたえる体験をいたしました。
被害状況や当時の様子などを
聞かれるならともかく、そのときは
なぜか「政治的な話」を振られたこともあり、
何とも不愉快な気分になったもの。
自らの身元(TV局名や新聞名)は伏せたまま、
政治家が発したコメントの「一部」を切り取り、
「どう思われますか?」などと聞く姿には、
やはり何らかの「作為」を感じてしまうものです。
また、マスコミというのは、被災地の中でも
「最も絵になる場所」を選ぶのが常でして、
報道されなかった地域への支援が
遅れる要因にもなっています。
今回、全国各地から多くの方が
ボランティアに訪れたようですが、
TVなどを通じて繰り返し被害状況が
伝えられた地域に人数が偏り、
人手不足になってしまった場所も
たくさんあったのだとか……。
人々の善意をなるべく公平に分配できるよう、
また「災害を政治利用する」ことのないよう、
マスコミ側の意識改革が必要なのかもしれません。