たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

矛で結ばれた神

2019-07-22 09:11:57 | 鉄の神々2

<お面資料>

 

以前、「能登の旅」の中でちらっとご紹介した、

久麻加夫都阿良加志比古(くまかぶとあらかしひこ)

神社の主祭神は、クマカブトアラカシヒコという名の

古代朝鮮(3~4世紀頃)の王族とも噂される神様です。

さらに、この神社にはもう一柱ご祭神が鎮座しており、

何を隠そうそれがツヌガアラシトでして、

この神社で行われる熊甲祭は、別名「枠旗祭」とも呼ばれ、

祭り王国でもある能登においても、

特に異国情緒が漂う奇祭として知られています。

 

残念ながらこちらのお祭りは拝見していないため、

写真を載せられずに申し訳ないのですが、

書籍等で確認いたしましたところ、

枠旗祭で使用される枠旗の色はすべて真っ赤、

そして枠旗のそばで舞い踊る人々の

お面も真っ赤……といった具合に、

祭り全体がまさに赤一色に彩られたお祭りでした。

 

そして、この祭典の中で「枠旗」と同様、

主役級の存在感を放っていたのが、

神輿や枠旗に先立って登場する「猿田彦」です。

ツヌガアラシトを先導する猿田彦、

猿田彦が手にする「矛」とアメノヒボコの「ホコ」……。

これら3神の間には、古代史の裏に隠された

深い結びつきがあったことは確かでしょう。

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