<宗像大社 むなかたたいしゃ>
九州本土から海に向けて一直線に並ぶ、
沖津宮、中津宮、辺津宮の三宮は、
朝鮮半島との交流の拠点として、
日本の国益を左右する重要な場所でした。
特に、対馬や朝鮮半島に最も近い沖津宮は、
古代の祭祀場としての役割とともに、
日本の防衛基地としての一面もあったようです。
九州と朝鮮半島とに挟まれた玄界灘は、
大きな航海の危険をはらむ荒海で、
古来より朝鮮へ向かう朝廷の使者は、
まず海への玄関口に立つ宗像大社に立ち寄り、
旅の航海の安全を祈願したと聞きます。
そして今も、この一帯の海域は、
近隣アジア諸国との関係のカギを握っています。