たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

地母神

2018-04-28 09:14:44 | 阿波・忌部氏1

<上一宮大粟神社 かみいちのみやおおあわじんじゃ>

 

阿波という土地を俯瞰しながら歩いていますと、

「女性性」に「男性性」が上乗せされたような、

何とも奇妙な感覚にとらわれます。

女神を祀る神社が多いにも関わらず、

その場所を訪れるとまず目に触れるのが、

男性器を象ったであろう不思議な石の数々。

言うなれば、女性を意味する大地に、

男性を意味する石棒を突き刺すことで、

何かを封じ込めたようにも感じられるのです。

 

一般的に、大地に石を突き立てる形態は、

「豊饒」や「子孫繁栄」を願う神事とされますが、

阿波国で見られるそれらの光景からは、

この地で何らかの「強制的な切り替え」が

行われた形跡を感じさせるもの。

もしかすると、これらの儀式は、

大宜都比売命という阿波の地母神が、

誰かの意図によって隠された歴史を

示唆しているのでしょうか……。

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