たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

神倉のおじさん

2016-12-30 10:23:05 | 熊野の神社

<神倉神社 かみくらじんじゃ>

 

松明を持った男たちが勢いよく山を駆け下りる

「御燈祭」で有名な神倉神社という古社があります。

ただし、山頂にある神社をお参りするには、

鳥居の前に断崖のごとくそびえ立つ

急峻な石段を踏破しなればなりません。

その神倉神社へと続く足場の悪い石段を、

岩壁に這いつくばりながら登っている最中、

山頂から降りてきた地元の人と思われるおじさんに、

「登るよりも降りるほうが大変やで。

でも足元だけ見て一歩ずつ降りれば大丈夫」と、

励ましの?声をかけられました。

 

そのときは気の利いた返事を考える余裕もなく、

「わかりました…」と息も絶え絶えに答えたのですが、

山の上にある神社の参拝を終えて、

いざ「恐怖の下り坂」に差し掛かった際、

ふとおじさんの言葉が蘇り、その助言に従い

ゆっくりゆっくり階段を下って行った結果、

とても楽に麓にたどり着くことができたのです。

そのときつくづく思ったのは、

「先を焦ったらダメ」ということでして、

何でもひとつずつ丁寧に取り組むことが、

最も効率よく物事を達成できる手段なのでしょう。

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