たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

伊和神社

2019-06-18 09:22:59 | 鉄の神々2

<伊和神社 いわじんじゃ>

 

伊和大神(いわのおおかみ)をお祀りしていたのは、

宍粟一帯を支配していた豪族である

伊和君(いわのきみ)という一族です。

もともと、姫路市付近を拠点としていた伊和一族は、

大和朝廷の勢力に押されるようにして揖保川を北上し、

宍粟市のあたりに住み着いたといわれています

(宍粟市から南下したという説もあり)。

 

『播磨国風土記』によりますと、

その昔、宍禾郡(現:宍粟市)には、

石棺制作の技術者集団が居住した、

「石作里(旧名:伊和里)」と呼ばれる地区があり、

伊和大神が播磨国での国造りを終えた後、

「オワ、我が美岐(棺)にまもらむ」と言い残し、

彼らが造った棺に収まったという話があるのだとか……。

 

以前のブログで、「陶棺」に関する記事を書きましたが、

播磨国はいうなれば「石棺王国」ですから、

この石作里が石棺制作の中心的役目を担い、

また伊和一族が「石」と「葬送儀礼」と

関わる人々であった可能性も高いのでしょう。

伊和一族が祭祀を行っていたとされる場所には現在、

伊和大神をご祭神とする、播磨国一の宮

「伊和神社(いわじんじゃ)」が鎮座していました。

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