たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

オナリ

2019-02-25 09:22:06 | 出雲の神社

<稲田神社 いなたじんじゃ>

 

日本神話だけに留まらず、

人身御供を示唆する伝承は、

全国各地に伝えられており、

特に、「製鉄」に関わる言い伝えの中には、

川の治水工事や城の建築工事などと同様、

多くの人身御供の逸話が含まれています。

 

それらの話のほとんどが、

「タタラ神の妻として娘を差し出す」

といったあらすじの物語でして、

タタラ神の妻となる女性は、

主に山師の娘の中から選ばれ、

「オナリ」という名で呼ばれたそうです。

 

一説にオナリは、田の神へ捧げる

生贄の女性を指すとも言われており、

クシナダヒメの別称の「稲田姫」の「稲」も、

田の神とのつながりを示すものなのだとか。

もしそうだとすれば、クシナダヒメの両親である

アシナヅチ・テナヅチは、オナリを娘に持つ、

イズモの「鉄の民」だったのでしょうか……。

この記事についてブログを書く
« 人柱にされた娘 | トップ | 笹の手助け »