たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

天照国照彦火明命

2019-04-19 09:55:03 | 鉄の神々1

<粒坐天照神社 いいぼにますあまてらすじんじゃ>

 

天照国照彦火明命(あまてるくにてるひこほあかり)という、

少々ややこしい名前を持つこの神は、

通称:天火明命(あめのほあかり)と呼ばれ、

尾張氏・津守氏・海部氏など多くの氏族が祖神と定める存在です。

名称に「天照」という文字が入っていることから、

伊勢に祀られる天照太御神との関連を示唆されますが、

天照太御神とは無関係であるという説が優勢なのだとか……。

 

たつの市・粒坐天照神社のご祭神でもあるこの天照国照彦火明命は、

一説に饒速日命(にぎはやひのみこと)と同神とされる一方で、

『播磨国風土記』では「オオナムチの子、火明の命」として登場し、

「気性が荒く、オオナムチが手を焼いた」と紹介されています。

 

恐らく、粒坐天照神社の周辺に「日山」

という地名があることを考えると、

天照国照彦火明命と呼ばれる神、

あるいは天照国照彦火明命と呼ばれる族長が存在し、

背後の白鷺山で太陽祭祀が行われていたのでしょう。

だとすれば、この地で太陽祭祀をしていた豪族とは、

いったいどんな出自の氏族だったのかが気になりますね。

 

そのヒントを探るべく境内を歩き回っていたとき、

ふと見上げた本殿裏手の山腹から、

上に向かって古い石段が伸びているのを発見したのです。

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