たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

伊福部氏

2019-07-08 09:22:57 | 鉄の神々2

<宇倍神社 うべじんじゃ>

 

因幡国一の宮・宇倍神社のご祭神に関する説を

見聞きする中で、特に信憑性が高いと思われたのが、

「伊福部氏(いおきべうじ・いふくべうじ)

の氏神を祀っていた」という話です。

天照国照彦火明命(通称:アメノホアカリ)

を祖先とする伊福部氏は、

主に因幡国の近辺を本拠地としていた豪族で、

長年宇倍神社の神職を世襲してきました。

 

以前ご紹介した、天照国照彦火明命をお祀りする、

たつの市・粒坐天照神社の縁起にも、

「地元の有力者である伊福部連駁田彦

という人物が、この神社を創建した」

という記述が見られることから、

伊福部氏は因幡国だけでなく、

播磨国などにも勢力を広げていたと推測されます。

 

ちなみに、伊福部のイフクとは、息を吹く、風を吹く

という意味を持ち、鉄を吹くための道具であるフイゴや

タタラ民とのつながりを示唆する言葉なのだとか……。

伊福部氏が拠点を構えていた場所の

多くが鉱山地帯だったとも聞きますし、

伊福部氏が鉱物やタタラ製鉄と

深く関わる一族であったことは間違いないのでしょう。

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