<寺谷・飛鳥神社 てらだにあすかじんじゃ>
「飛鳥」と名のつく神社は、
この地方にたくさん見られますが、
湯谷で教えてもらったおすすめの神社が、
「飛鳥神社」だったとは思いもしませんでした。
もしあのまま参拝をあきらめていたら、
このような景色には出合えなかったのでしょう。
聞くところによりますと、寺谷・飛鳥神社には、
平成23年の大水害の際に流失したにも関わらず、
その後ほぼ無傷で戻ってきたという
奇跡のお神輿があるそうです。
東北の被災地でも頻繁に聞きましたが、
このような話を耳にするたびに思うのは、
神と人間は「共に生かし生かされる関係」
だということで、どちらか一方が欠けても、
地域の人々の暮らしは成り立たなくなります。
帰り際、まるで浮島のように浮かび上がる、
寺谷・飛鳥神社の森を遠くから眺めながら、
荒ぶる神の懐で暮らす熊野の人々、
そして荒ぶる神に選ばれた熊野の地が、
穏やかに鎮まることを祈念しました。