***** 大嘗祭 No.41 *****
宮中に伝えられる神楽歌のひとつで、
昨年の大嘗祭でも奏上された(と思われる)
「阿知女作法(あちめのさほう)」
という楽曲があります。何でもこの歌は、
神の降臨に際して唱えられた一種の呪文で、
最初に「あ~ち~め~」と呼びかけ、
次いで「お~お~お~」と
三度答えるのが決まりなのだとか……。
ちなみに「あちめ」とは、
「うずめ」の転訛した言葉であるという説、
「阿曇磯良(あづみのいそら)」を指す言葉で、
安曇(阿曇)氏との縁を示すという説……、
などが取り沙汰されているものの
詳細はわかっておらず……。
また、同じ九州由来の氏族・宇佐家にも
「阿知女作法」が伝えられており、
こちらの口伝によれば、
もともとは応神天皇と神功皇后に
関連する神楽であったとのこと。
さらに、あちめの「アチ」とは
「アグ・アギ」などと同じく、
「嬰児」を意味する言葉で、
子供を宿した女性を「アチメ」
と呼ぶという話もあります。
いずれにせよ、「海人族」とのつながりや
「アチ・アグ・アギ」などの
キーワードから思い浮かぶのは、
やはり古代ユダヤで使われていた
ヘブライ語ではないでしょうか……。