『 学校法人神奈川歯科大学(神奈川県横須賀市)が投資ファンドで運用した資金のうち約66億円について、ずさんな運用があったとして、金融商品取引法違反容疑で複数の投資会社の刑事告訴を検討していることが7日、学校法人などへの取材で分かった。 同法人によると、運用を始めたのは2005年で、これまでに約52億円の損失を計上。最終損失は60億円を超える可能性がある。既に6月に巨額損失の責任を取り、8人の理事が一斉に退陣。同法人は外部と内部に調査委員会を設置し、投資にかかわった理事らの関与の度合いなどについて調べている。 一方、捜査当局も運用の実態解明とともに、背任容疑などを視野に、投資を主導した一部理事の責任についても法人幹部らから事情を聴いているもようだ。 法人によると、デリバティブ(金融派生商品)と呼ばれる金融商品に、東京、横浜、シンガポール3つの投資会社を通じて計約66億円を投資したが、ファンドが無断で解散するなど不自然な実態が判明。理事らは投資会社3社の幹部らと以前からつき合いがあったとされる。このほかの運用損も含めると、07、08両年度の損失は計約88億円に上るという。 』時事通信
歯科医師過剰で、私立歯科大学の内6割が定員割れを起こしています。 「定員割れとなった11校のうち、奥羽大歯学部(定員96人に対し入学者53人)、松本歯科大(80人に対し45人)、日本歯科大新潟生命歯学部(96人に対し57人)の3校の欠員は定員の4割以上に達した。さらに、北海道医療大歯学部、岩手医科大歯学部、神奈川歯科大も、1割~3割の定員割れだった。予定されていた入試終了後に、急きょ追加募集を行いながら、定員に届かなかった学校も5校あった。これほど大幅な定員割れは初めてという。また、2006年度までは1万人を上回り安定していた私立大の受験者総数も、今春は4973人だった。国公立大で定員を満たさなかったのは1校だけだった。 大手予備校などによると、受験者が減少した最大の原因は、歯科医師の過剰感。歯科医師数は90年の7万4000人から、06年には9万7000人に年々増加。それに対し歯科医療費の総額は伸びておらず、過当競争が目立つ。開業が難しいため、若手の歯科勤務医の場合、年収300万円以下というケースもあり、「かつての高収入のイメージが崩れている」と予備校関係者は指摘する。 定員割れに伴い、入学金を含め、一般に700万~1000万円といわれる初年度の納入金も減るため、学校経営にも大きな打撃となる。各校では今後、来年の入試に向けた検討を行うが、即効性のある対策は難しいという声が多い。」2009年4月18日 読売新聞
神奈川歯科大學も文部科学省の補助金削減や定員割れに伴い入学金や授業料収入減少で、高リスクの金融商品取引に手を出して88億円も損失を出したと言えます。神奈川歯科大學も苦しい大學経営の状況から何とか大学の事業収入を増やそうと思い危険な金融商品取引に手を出したと言えます。今後私立歯科大学は、入学金も授業料も下げないと受験生が集まらなくなる可能性も出て来ます。神奈川歯科大學は、下記のように学生納付金を減額しました。神奈川歯科大學ホームページより引用。
2010年度入学者より学生納付金を減額しました!
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【学費等】
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国公立大學の歯学部に受験生は流れるのではないでしょうか。世界同時不況による深刻な不況で私立歯科大学の高い入学金と授業料。歯科医師の過剰と開院には多額の費用も掛かり、志願者も減少しているのが現状ではないでしょうか。歯科医師プームは去ったのでしょう。歯科医は技術です。手先が器用でなくてはなりませんし 、親知らずが抜けないような先生では困ります。患者の立場に立って、上手な治療をする歯医者さんが一番と思います。歯医者さんは長年の経験と医療技術が必要です。今後歯学部の定員の削減で歯科医の質的向上が図られれば私立歯科大学の経営はかなり苦しくなると思われます。私立歯科大学も他の私立大学も高リスクの金融商品投資に失敗して経営破綻する私立大學が今後増えて行くのではないでしょうか。
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