1.林光氏、死去。私には、「バリコミューン」の劇中歌の作曲家として、高校生のときに知り、その後、所謂「左翼的」とされる演劇では、よく彼の名前を聞いたものです。顔を知っているわけではありませんが、かなり近しく感じていた方でした。合掌。
「独自の日本語オペラや劇音楽で知られる作曲家の林光(はやしひかる)さんが5日、死去した。80歳だった。告別式は親族のみで行う。喪主は未定。東京生まれ。東京芸大作曲科を中退後、音楽と社会のかかわりに関心を深め、合唱曲「原爆小景」で独自のスタイルを確立した。1975年に日本語オペラの創作・上演に取り組む「オペラシアターこんにゃく座」の座付き作曲家兼音楽監督(現芸術監督)となった。代表作に「森は生きている」「セロ弾きのゴーシュ」「変身」など。劇音楽や映画音楽も多く手がけ、95年に「座・新劇」の音楽で第2回読売演劇大賞の優秀スタッフ賞を受賞。映画では新藤兼人監督の「午後の遺言状」、大島渚監督の「少年」などの音楽を担当した。96年にビオラ協奏曲「悲歌」で尾高賞を受賞。同年、紫綬褒章。また、社会状況への鋭い問題意識を反映した音楽評論でも知られた。」(読売)
2.消費税もそうですが、エコカーの補助金についても、解せない予算案です。
「政府は、一定の環境基準を満たした自動車を新たに購入した場合、1台当たり最大で10万円を補助する、エコカー補助金制度を正式に決めました。 エコカー補助金制度は、円高で打撃を受けている自動車市場の活性化のため、政府が今年度の第4次補正予算案に3000億円を計上しました。」(NHK)
私たちの税金が、自動車を買う人の補助金になるのです。やはり日本の経済は車で支えているという認識か、または自動車業界の圧力は、民主党という「腰砕け」政党にも立派に通じたという証拠なのでしょう。車を購入することに、あれこれと意見を挟むことはありませんが、優先順位として、3000億円は、別のものに計上すべきでしょう。
3.新成人の未来は明るく、世の中は暗い?
「日本の未来について、新成人の約8割が暗いと思う一方で、自分たちの世代が日本を変えていきたいと考える人もほぼ同数に上ることが、インターネット調査会社マクロミル(東京)の調べで分かった。 同社広報は「年金などの社会制度がうまく機能していないことへの危機意識が表れているのではないか」としている。 調査は昨年12月、今年成人式を迎える新成人を対象に実施。男女半数ずつの計500人が回答した。 日本の未来について16.6%が「暗い」、63.2%が「どちらかといえば暗い」と回答。理由として「政治家に期待できない」を挙げる声が目立った。一方、自分の未来に関しては「明るい」「どちらかといえば明るい」と答えた人が65%に上った。 「自分たちの世代が日本を変えていきたいと思うか」との質問には、「そう思う」が25.2%、「ややそう思う」が51.4%で、合わせると昨年の調査を8ポイント上回った。」
(時事通信)
普通に考えると、日本の未来が暗いと感じるなら、自分の未来も暗く思えるのだと思うのですが。これは、いったいどう考えたらいいのでしょうか。
若さゆえ? 世の中、未来はなくても、私は大丈夫、けっこう幸せに生きていけると思うよ。といった楽天的な考えから。その程度なら、まあ理解できます。そのうち、それほど分離した考えは甘いのだということを学んでいくことでしょうから。
これが利己的な考えの蔓延が反映しているとしたら、悲しいことです。自分だけが明るければいいという考えを持つ若者が、日本を背負っていくのだと考えるとき、「自分だけは明るい」と思う世代に「薄暗さ」を感じます。そう思いたくない。