職員室で、私の席から少し離れたところで、教員仲間が談笑している。
自分の仕事をしながらのちょっとした雑談のようだ。
やはり、おしゃべりのない職員室は、異常で不気味な空間だと思っているので、遠くからでも心地よく聞こえる。
そんな雑談の途中で、聞きづてならないものが、1つあった。
「いやあ、テストやったら、ほんどが満点で。もう一枚、今度はちょっと難しくしてやろうかと思ってね。」
中堅の教師である。管理職からの信頼されている「できる教師」なのだそうだ。
このような発言は、今回だけでなく、最近はあちこちで聞くことが多い。
学校も地に落ちたなと思う。
「すべての子が、よくできることが、そんなに不満なのですか。」
「いやあ、通知表のとき、困るんですよ。みんな、大変良いになってしまいますもんね。」
「先生の教え方がよくて、子ども達もがんばった。それでいいんじゃないかなあ。」
「あ、ありがとうございます。みんなをほめときますね。そして、二回目は点がばらけるように頑張ります。」
いかりや長介ばりに、
「だめだ、こりゃ」