Kaettekita 私が思う あのこと このことReturn(Get Back Part2)

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缶コーヒー一本で、日蓮正宗の折伏をした方もいる、という御話。

2023年09月29日 08時50分07秒 | 日蓮正宗無量山寿海寺・菩提寺・末寺・お寺・僧俗一同・僧俗一致
 S楽さんという、我がお寺でも最古参の、何十年も日蓮正宗の信仰を貫いているお方がいる。
 その方が、郡山駅に近い大病院にて、薬をもらう為か、診察を待っていた時間だかに、偶然の一致、日蓮正宗の折伏のチャンスに巡り合った。
 その時、S楽さんは、姪っ子さんと、病院の待合室で、缶コーヒーを飲んていた。
 そこに、或る男性が、その彼彼女らが、おいしそうにコーヒーを飲む姿を見守り、お金がないのか、うらやましそうに見つめていたという。
 そこで、機転を利かせて、S楽さんは、自販機でもう一本、缶コーヒーを買い求め、その、何か訳があり、不幸そうな、暗い感じのした、しかし純情純朴そうな、自分よりも年下の男の人に、その一本の缶コーヒーを差し出し、飲みな、と差し向けた。
 すると、その男性は、久しぶりにコーヒーを飲む、と言った感じで、ごくごくと、美味しそうに、飲み始めた。
 そうして、S楽さんは、その男性の身の上が心配になり、自身がいつも持って歩いていた、自分の住所と電話番号、名前の書いてある紙片を彼に渡した。
 それからというもの、その男性は、S楽さんの、お友達のようになり、その男性、ここでは、Oさんとでもしておこうか、その方は、S楽さんの御自宅まで足を運ぶ程、お互い親しくなった。
 それから、S楽さんは、自身が日蓮正宗の信徒である事を名乗り、相手のOさんは何の宗教をやっているの?と訊くと、「顕正会」だと名乗った。
 そして、そのOさんは、そこの、顕正会の建物の中、会館へ入ると、薄暗い照明の、いかにも怪しげな陰気な感じがして、実際は、通いたくはなくなって来た、とS楽さんに訴えた。
 そうして、S楽さんは、日蓮正宗の御話をして、絶対に、顕正会なんてやっていたって、絶対に幸せにはなれないよ、早く日蓮正宗に入りなさい。と折伏を、破折も行いつつ、自行化他の折伏行に専念した。
 Oさんは、かなりの、貧しい生活を行い、S楽さんとも年も近く、御高齢を押して、自転車で、かなりの距離の道のりを毎週毎月の如く、S楽さんのうちまでもうでて、ゆくのが、たいそう好きだったようである。
 そうして、Oさんはついに決心して、日蓮正宗無量山寿海寺にて、S楽さんの折伏も実り、御授誡をお受けになられた。

 しかし、後に問題が起こる。そのOさんは、以前から精神を病み、その為に、その、駅前の病院の心療内科に通っていたのだが、或る日、その方の住む、団地の一角の、階段の踊り場で、何故か、お経を唱えだし、近所の人がそれを問題視して、病院の精神科へと入院となってしまった。
 その時、彼の携帯はまだ、利用が出来たのだが、S楽さんには、何でこんな目に遭うのか判らない、とのメッセージの話が合って以来、二度と電話が来なくなった。電話番号も、現在使われておりません、の状態になった。
 S楽さんは、そのOさんの、おかしくなりはじめる前兆、を感じ取っていた。Sさんの話だと、Oさんは、自分のうちの団地の家の外で、御僧侶方が二人も三人も、そのOさんの家を取り囲み、お経を皆で唱えていた、という、妄想、幻聴、幻覚、のようなものを、その時、そんなあり得ない話を、Oさんは、S楽さんに訴えていた、という。
 それに関して、うちのお寺、寿海寺は、常に御僧侶は、御住職様お一人であり、それ以外、二人も三人もいる筈がない。それに、読経など、頼まない限り、来ないし、有り得ない、という、夢幻の世界に、Oさんはいた事になる。
 そうやって、S楽さんにとって、一生の間に、一人の折伏の成果は、これにて終わりを告げた。

 けれども、何とも私がオシャレに感じたのは、自販機の缶コーヒー一杯一缶という、かけがえのない飲み物をおごった事により、出会いがあり、颯爽とさりげなく人に折伏って出来得るものなんだなあ、という、感慨、感想、実感が感動のうちに、その情景が、まるで目の前にこの私にも追体験して、蘇って来るのである。
 洒落ているな、流石は、まだ若い、幼さの残る、昭和時代に、初めて郡山の中心街の、ミルクホール、喫茶店で働きだし、その後、国鉄、現JRの、鉄道弘済会、キオスクで何十年も働いて来た、S楽さんだな、彼らしいな、とその実直素直さを尊敬の念で、心から思わずにはいられなかった。
 その、日蓮正宗魂あふれた生き方に、私は感服し、感動にひしひしとこちらの胸まで打たれ、実感として、その素晴らしい人間性満ちあふれた行動力、慈愛慈悲にあふれた思い行い、まるで、自行化他行の折伏行の見本を見ているかのような感慨を受け直し、それら過去の出来事を思い出している今日この頃である。
以上。よしなに。wainai


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