Kaettekita 私が思う あのこと このことReturn(Get Back Part2)

進取究明。日々の雑感を気ままに綴る私なりに思い考え行い実践する不定期の記録。写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ。

私は、流石は美容師の息子と呼ばれたい

2023-09-12 18:26:34 | 御洒落・オシャレ・おしゃれ、粋、モダン、流行、はやり、伝統文化の中の余裕
 私は、自分で頭の髪をカットしている。かれこれ、母が骨折で入院していた年、2014年からだ。
 それ以来、自前で、髪を整えている。
 何でカットするか、それは、パナソニックの、バリカンだ。これには、沢山、アタッチメント、付属品が付き、自分の好きな髪型に整えられるのだ。
 私の母が入院中も、私の髪型を見て、母なりに、少し変な感じもするが、やがて、流石は美容師の息子だ。私は美容師だが、流石に自分の頭は自分では整えられず、染めるのも難儀を極めるので、美容室に行くが、アンタは、床屋でもないのに、自分で出来るんだもの、いいねえ、と言っていた。
 私のお寺でも、私が初めて、頭をツーブロックというか、刈り上げ頭にしてお寺に来た時、頭を剃っている、御住職様は一番に見抜いて、その頭は誰にやってもらったの?と私に訊き、私は自分でやりました、というと、その意外性に、御住職様も驚いていた。おそらく、うちの母が、手習い代わりに、頭を刈ったのかと、思ったのかも知れない。
 母は、私が、自分で頭を刈るようになると、よく、私も美容師じゃなくて、理容師、床屋さんになりたかった。美容師は、最新のヘアーに誰よりも詳しく、その流行に追い付いて行かないといけないけれど、理容師、床屋は、或る程度、そのバリエーション、タイプが決まっていて、その、オーソドックスさが、男の人の頭の、それが自由さの特権の様な気がしたらしい。私は、母をその時、少し気の毒に思った。
 お寺で、私の頭が自分でカットしている事は、これは周知の事となった。
 或る時、私は、頭を例により、バリカンでカットしていた時、誤って、頭頂部まで、バリカンを入れてしまった。こんな事は、このバリカンを使っていて、今までに、この一回しかなかった。絶対にあってはならない事であった。
 そうして、しばらく考えて、このままの頭じゃあ、これはおかしい、と思った。
 それから、意を決して、頭を丸める事にした。お寺では、お坊さんだって、皆、丸坊主なのだから、潔く、心を決めた。
 その次の日、お寺に着くと、御住職様には、頭丸めたの?と訊かれたが、そうです、と答えざるを得なかった。うちの母も、その時は、なーんにも言わなかった。何故か?
 それは、私の中学時代、郡山市内の中学校は皆、その、昭和の頃は皆、丸坊主しか、校則で髪型が認められてはいなかったからだ。だから、私にとり、昔ながらの、母にとっても、見覚えのある頭の格好だった。それだけだ。
 しかし、私のお寺では、奇妙な事が起こっていた。それは、月に一度の「御講」という、第二日曜日の一大行事に、私が受付前のロビーに、背広姿で、その、頭を丸めていたものだから、その時やって来た、S楽さんなどは、他の人が騒いで冗談話をしているのを、ダメダメと言って口封じをして、「ほら、総本山から、御僧侶が来ているから、ダメ!」と言ってけん制しているのが如実に判り、私がS楽さんに近づいて、「私、私、僕、○○(私の名)!」というと、やっと判ったのか、ありゃー、てっきり、私はあなたの事がお坊さんに見えたんだ、皆、悪かった、と言って、あんた、どこから見ても、お坊さんにしか見えないよ!と言っていた。
 のちに講頭を務める事になる、K林さんの奥さんのK子さんなんか、「○○君、あなた、まだ、得度試験(壮年の、五、六十歳まで受けられる、御僧侶の一歩手前の、所化小僧さん、僧侶見習の資格を得る試験)は、あと数か月先なのよ。気が早いわねえ」と言って、冗談とも、本気?ともとれる、K子さん一流のギャグを繰り出していた。
 その時はあっという間に過ぎた。丸坊主から、普段の頭、髪型に又、戻った私だった。皆、私の、頭の刈り方に感心する者も、普通の事として、元の通り、一般化した。
 その私が頭を自分で刈る当時言われたのは、相当、お金溜まったでしょう、というもの。私はこのバリカンを、当時2014年、五千円するかしないかでアマゾンで購入した。それ以来だから、それは、本当に計算してもしょうがないが、とにかく、私は、あの、床屋へ行く手間ひまを考えても、こちらの方を選ぶ。
 以前の、床屋に通っていた時、初めて入った駅前の名の知らぬ店で、人数ばかりがいる床屋で、新入りの人に、ヒゲを剃ってもらった時、肌の肉を切られた時があった。
 その時も、自分の場合、お人好しが過ぎて、治療代をもらう位で丁度良いのに、床屋代を支払っていた。
 それ以外にも、私は、今はない、郡山市桑野にあった、ある安くて人気がある床屋だったが、それが災いして、三時間、四時間は平気で待たなければならない。
 そこは、頻繁に車が通る、通りのすぐそばにあり、店内の空気も悪かった。
 おまけに、その当時は、タバコの煙も酷かった。それ以外にも、夏の頃に、エアコンが利き過ぎて、こちらは脳貧血を起しつつあった。
 私の番が、やっと、それも、四時間半後位に来て、やっとの思いで、その席、シートに座った。
 そうして、理容師が私のヒゲをこれも剃っている時、その理容師が、これも、初心者、新入りらしかったが、私の異変を、そこの店長に言った。
 私は、そこの鏡を見ると、見るからに顔色が真っ青であり、貧血気味な感じの様子であった。
 そこで、私は例により、お金は幾ら?と訊いたが、今度は要りません、と理容師の店長もその店員も言い、気を付けてお帰り下さい、と言われて、無事、うちに帰った。
 この時の、イヤな思いがあるから、いい加減、床屋に通うのがイヤになった。
 その後、余り遠くない、近所で、それに、余り混まない、金額が多少高くても、すぐに順番が回る、同じ町内の床屋さんへ行くようになったが、おサイフには痛かった。
 そうした挙句の、ネット上で、自分の髪の毛の処理の方法を、一杯、頭に考えた末の、この、バリカンの購入であった。
 タレントの「阿部寛」氏も、同じく、自前で頭をカットしていると聞いた。私とどちらが、最初にそれを思いついたのか、おそらく、彼の方だとは思うが、それにしても、芸能人が、専属の理容師、美容師が居なくても、自前でカットしている事実に、その美的感覚にも、エライ、と思い、言える。
 とにかく、エコであり、質素倹約でもあり、時間の短縮、自分の時間の有意義な使い方の出来得る、自分ちが床屋さん、と言った所か。
 お母さんにも、自分は一歩、近づいたかな、とも思う今日、この頃だ。
以上。よしなに。長文失礼。wainai