大相撲初場所１３日目、大関把瑠都は大関琴奨菊を上手投げで破り、結びの一番で横綱白鵬が大関琴欧洲に完敗したため、念願の初優勝を成し遂げた。欧州出身力士の優勝は、琴欧州に次ぎ２人目となった。
把瑠都は琴奨菊に分が悪く、琴奨菊も勝ち越しに後が無いため、懸命にぶつかってくることが予想されたが、上手を取った把瑠都が吊り上げるような投げで琴奨菊をころがした。
結びの一番は、両者がっちりと胸が合い、僅かに上背に優る琴欧洲が休まず攻め立て、白鵬を土俵の外へ出した。支度部屋のテレビでこの模様を見ていた把瑠都がにやりと笑っての満足顔が印象的だった。
把瑠都は１２日目に、新大関稀勢の里に立ち会いの変化で勝ったが、この相撲に観客からブーイングが起きた。
残り２日間で、来場所に横綱を狙うだけの相撲が取れるか。全勝なら文句なく、来場所の挑戦権は得られるだろうが、千秋楽で手負いの白鵬に負ければ、横綱挑戦は１場所持ち越されるかもしれない。「関連：１月２０日」
大相撲初場所は、今日を入れて残り３日となった。昨日の１２日目は、横綱対大関と大関同士の対戦で、立ち上がり変化によるあっけない勝負が２番あり、熱戦を期待していたファンを唖然とさせた。
その内の１人大関把瑠都は、１２勝と負けが無く、大関日馬富士に立ち会いで不覚を取った横綱白鵬が２敗となったため、どうやら初優勝が目前に迫ってきた。
白鵬はめずらしく２つのアヘッドを追って、把瑠都が１敗すれば、千秋楽の直接対決で同星に追いつけるチャンスが残ってはいるが、そのためには、これ以上絶対星を落とせない。どうやら白鵬は、今場所優勝して貴乃花の優勝回数２２回に届くことは難しくなっている。
ダルビッシュ・有投手（２５）が交渉権を得ていた米大リーグ・レンジャーズと６年契約を結び入団が決定した。６年契約の年俸は６０００万ドル（約４６億円）というから、ポスティングの落札金額５１７０万３４１１ドル（約４０億円）を足すと、レンジャーズは６年で約８６億円を彼に投じたことになる。落札金額も、年俸も今まで日本人選手最高だった松坂大輔（レッドソックス）を凌駕した。レンジャーズは、昨季オフにエース・ウイルソンが退団したので、ダルビッシュにはエース級の活躍を期待しているようだ。
比べて、同じポスティングでブルワーズに入団が決まった青木宣親外野手（３０）は、２年契約で年俸約２億円、しかもテストした上の入団と言うから、その落差は大きい。青木も帰するものがあるようだから、１年目から持ち前の安打製造機ぶりを発揮して、ブルワーズの中軸になってもらいたい。
大金をもらって入団したダルビッシュと、思ったより期待されていない青木が、来季の大リーグでどのような働きを見せるか、けざし見ものである。「関連：１月６日」
２４日から始まる第１８０回通常国会で、平成２４年度一般会計予算案などが審議されるが、衆議院の優位性が保障される予算案そのものは可決されるだろうが、その裏付けとなる関連法は、両院の議決が必要なので、今のままで推移すると、関連法案の今年度内の成立は厳しい状況だ。
また。税と社会保障制度の一体化に伴う消費税引き上げについては、政府・民主党内でも小沢一郎元代表グループを中心に反対勢力が多く、野党の自民党、公明党などは、公務員制度改革や公務員の給与引き下げが先で、その前の消費税引き上げは認めないとしており、これも国会を通過する見通しは立たない。
野田首相は、これらの法案が通らなければ解散・総選挙も辞さないというそぶりを見せているが、当然、これはジェスチャーだろう。自民党も、総選挙を行うよう圧力を掛けているものの、今の政党支持率は、政府・民主党が失策続きなのに、自民党の支持率もちょぼちょぼの状態だ。また、自民党内でも谷垣禎一総裁で選挙をやりたくない勢力もあるようで、必ずしも一枚岩ではない。そうなると、３月選挙説も流れているが、どうもそのようにはならないのではなかろうか。
いずれにしても、今の政界は東日本大震災の被災者や、国民を置き去りの政局争いにうつつを抜かしている。
この分で行くと、今度の通常国会も、また、新旧大臣の方言追及などに貴重な時間を費やすだけで、国民不在の国会になる可能性が濃厚だ。「関連：１月５日」
米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ（ＳＰ）は１６日、欧州の債務危機対策で安全網の役割を担う欧州金融安定化基金（ＥＦＳＦ）の長期信用格付けを、最上級の「ＡＡＡ」から１段階引き下げ、「ＡＡプラス」としたと発表した。
これによりＥＦＳＦの支援能力の低下が考えられ、欧州の債務危機対策への影響は多大だ。この措置は先に最高ランクから１段階引き下げられたフランスなどで、格下げの影響を補強するような信用力の強化が施されていないためとのことだ。
また、欧州では、ギリシャのほか、イタリア、スペインなど財政が危ぶまれている国が、３月末までに大きな債務返済の節目を迎える。今年１～３月に返済の期限を迎える金額は、イタリアとスペインだけで約１５００億ユーロ（約１４兆６０００億円）、大半は借り変えることになるようだが、その際の金利は格下げの影響が出ると、欧州中央銀行（ＥＣＢ）の買い支えは綱渡りが続く。欧州市場関係者は、３月に重要な危機を迎えると戦々恐々の様相を隠さない。「関連：１月１６日」
欧州の金融不安は依然として収束の兆しが見えない。大手格付け会社スタンダード・プアーズ（ＳＰ）は、国債の最高格付けＡＡＡからフランスなどユーロ９カ国を１ランク引き下げた。ドイツと共に、欧州の金融危機を救済する側の強国フランスが格付けを下げたことは、今後ギリシャなどへの資金救済にいっそう不確実な印象を与え、先行きがますます不透明感を帯びている。
そのため、１６日の東京金融市場では、欧州発金融危機への警戒感が高まり、外国為替相場では、ユーロが売られ、一時１ユーロが９７円４銭と約１１年ぶりの円高ユーロ安となった。このため、円高での輸出採算が悪化するとの見方から日経平均株価は大きく下がった。
それでも、我が国の場合は、欧州に対する輸出の割合は比較的大きくないが、このところ経済成長に陰りが見えている中国への影響は、もっと大きいようだ。我が国にとって最大の輸出国中国の景気後退は、当然日本のみならず世界経済にとっても大きな影響をもたらす。
欧州の金融危機は、リーマンショック以後、少しずつ持ち直してきた世界経済に、再び警戒警報を発しているようだ。「関連：２０１１年１１月８日」
第３０回全国都道府県対抗女子駅伝が１５日午後、京都・西京極陸上競技場を発着点の９区間４２・１９５キロで行われ、大阪が１区で横浜国際女子の覇者木崎良子（ダイハツ）がトップをキープ、２区で僅差の２位となったが、３区以後は１位を譲らず、２時間１６分３７秒で１９年ぶり２度目の優勝を飾った。連覇を狙った京都は２位だった。
３位にはアンカーの新谷仁美（佐倉アスリートＣ）が追い上げた千葉が入った。その他の入賞は４位兵庫、５位福岡、６位愛知、７位静岡、８位岡山の順だった。静岡は中学生などががんばり、過去最高と同じ７位に入った。優勝候補の一角と言われた岡山は何とか入賞圏内の８位に入り面目を保った。「関連：２０１０年１月１７日」
野田佳彦内閣の一部閣僚が代わった。内閣改造は、先の参議院で問責決議が可決された一川保夫防衛相と山岡賢次消費者担当相はどうしても代えざるを得なかったが、目玉としては、岡田克也前幹事長を副総理兼社会保障と税の一体改革や行政改革を進める担当大臣に起用したことだ。岡田氏の自民、公明との人脈に依拠する点が多分にあったようだが、果たして、２４日から開幕する通常国会で、岡田氏の起用が実を結ぶことが出きるのか、極めて心もとないのが実情のようだ。
サプライズ人事と言っては当たらないかもしれないが、防衛相に田中直紀氏を起用した。田中氏の手腕はよく分からないが、デットロックに乗り上げている普天間基地の移設問題を処理できるのか、見かけで言ってはいけないが、故田中角栄元首相の婿殿には大変な役割のような気がする。
今回の内閣改造で、今まで内閣の目玉扱いされてきた蓮舫氏が代えられたことだ。蓮舫氏は、脱税や政治資金等の問題で野党の攻撃の標的にされてきたことや、そろそろ賞味期限が切れた為だろうか。
北朝鮮拉致被害者家族会が期待するのは、新しく拉致担当相に就任した松原仁氏の起用だろう。松原氏は、拉致問題議員連の事務局長を務めており、その点で適任と言えるが、北朝鮮の実情を見ると、拉致問題を前進させることは非難の業で、期待通り進まないことも考えられる。
今回、更迭された一川、山岡氏は小沢一郎グループの一員だ。反面、反小沢の岡田副総理の起用で、小沢氏の心底は穏やかではないだろう。ただ、新閣僚の顔ぶれからは、やはり、小沢、鳩山由紀夫元首相の顔をつぶさないような配慮がされているようだ。その点、野田首相が基本としている党内融和路線は持続しているようだ。
しかし、前述した点に戻るが、今回の内閣改造が、野田首相の目指す社会保障と税の一体化を図ることが出きるのか、視界は依然として開けていないのが実情だ。
昨日、東京地裁で、民主党の小沢一郎元代表の裁判が行われ、小沢氏に対する被告人質問が終わった。判決は４月頃になるようだ。今回の法廷で小沢氏は何とか逃げ切った感じもあるが、そうとも言えない要素も残っている。
何と言っても小沢氏の元秘書で衆議員の石川知裕被告が、捜査段階で虚偽の政治資金収支報告書を小沢氏に報告・了承されたとする供述調書を裁判所が採用するか否かが最大の焦点となる。石川被告は、後からこれを否定し、石川被告の裁判では、これを採用していないが、今度は如何かだ。多分、これを証拠として採用しても、小沢氏は断固否定することは間違いないが。
裁判とは別に、小沢氏の証言には、彼の政治家としての人間性を疑う内容が幾つかあった。秘書に総てを任せていたことは一歩譲るとしても、多くの政治家が同じようにやっていることを、お叱りを受けるが、と前置きしつつ、暴露的に述べたことは、余りにも無責任で、国民を舐めている。
また、４億円もの現金を自宅金庫で保管していたとして、この程度の現生保有は自身の常識から離れていないとも述べた。余りにも庶民感覚とかけ離れていることを自身の口から示したが、このような人物を国民の代表と呼んでよいのか。何とか疑惑から逃れるために、懸命の言い分けだろうが、小沢氏は、例え今後、裁判で無罪になっても、人間小沢として失うものが数多くあるだろう。「関連：１月１１日」
一昨年１０月、民主党の小沢一郎元代表が、東京第５検察審査会による２回目の検察不起訴を否定する「起訴相当」の議決により、強制的に起訴されたが、昨日、今日の２日間、東京地裁（大善文男裁判長）で１３回目の公判が開かれた。
２回目となる被告人質問で、小沢氏は焦点の１つ、土地購入資金４億円の原資について、捜査段階の供述で説明を変遷させたとの検察官役の指定弁護士に指摘されたが、小沢氏は「変えていない」と強弁した。また、４億円を、現金で保有していたことについて、自身は常に現金を金庫に入れておくので、それが当たり前であり、違和感はないと供述した。
小沢氏は、昨日の公判で、もう１つの焦点である虚偽の政治資金報告書について、秘書から報告は受けていないと従来の主張を繰り返し、自身は、天下国家のことだけに集中しており、この種の事務処理はすべて秘書に任せていたと供述、それだけ秘書を信頼していたと述べた。
まあ、この２点の供述は、どちらも常識的には、あっさり容認できないが、小沢氏が先の裁判で無罪になったことは、検察がこの非常識を覆せず、裁判官もこれを容認したためであり、今の裁判でも、小沢氏はこの調子で１点突破を図るつもりなので、このままでは、原告の検察審査会側が有罪を勝ち取ることは容易ではなかろう。「関連：２０１１年１０月６日」
