一昨年10月、民主党の小沢一郎元代表が、東京第5検察審査会による2回目の検察不起訴を否定する「起訴相当」の議決により、強制的に起訴されたが、昨日、今日の2日間、東京地裁(大善文男裁判長)で13回目の公判が開かれた。
2回目となる被告人質問で、小沢氏は焦点の1つ、土地購入資金4億円の原資について、捜査段階の供述で説明を変遷させたとの検察官役の指定弁護士に指摘されたが、小沢氏は「変えていない」と強弁した。また、4億円を、現金で保有していたことについて、自身は常に現金を金庫に入れておくので、それが当たり前であり、違和感はないと供述した。
小沢氏は、昨日の公判で、もう1つの焦点である虚偽の政治資金報告書について、秘書から報告は受けていないと従来の主張を繰り返し、自身は、天下国家のことだけに集中しており、この種の事務処理はすべて秘書に任せていたと供述、それだけ秘書を信頼していたと述べた。
まあ、この2点の供述は、どちらも常識的には、あっさり容認できないが、小沢氏が先の裁判で無罪になったことは、検察がこの非常識を覆せず、裁判官もこれを容認したためであり、今の裁判でも、小沢氏はこの調子で1点突破を図るつもりなので、このままでは、原告の検察審査会側が有罪を勝ち取ることは容易ではなかろう。「関連:2011年10月6日」