正しい食事を考える会

食が乱れている中どういう食事が正しいのかをみんなで考え、それを実践する方法を考える会にしたいと思います。

ソーメン流しの栄養学ー月に1回ぐらいなら許されるでしょう

2010-07-28 | 食事教育
夏の子供向け行事にソーメン流しがあります。

主催者の方やお母さん方は子どもが喜ぶということでこういう催しをするのでしょう。
ソーメンはどこの国にもない日本独特の食べ方と思います。昔の日本人が如何に貧乏していたかの証みたいな物です。

食料がないときは、何でも、食べられる物を食べなければなりません。百姓は米は生産してもお殿様に税として巻き上げられ、食べるとしてもくず米ぐらいなものです。その他は粟、ひえ、麦、豆、ひえ、これを五穀と言います。(江戸時代以降は、米・麦・粟(あわ)・豆・黍(きび)を五穀ということが主流とのことです)
黍(きび)はトーモロコシこれは唐黍とも書きます。さとうきびのきび、それに似た穀物があります。ソルガムとかマイロ(或いはコーリャン)と言う穀物です。サトウキビと同じ種類かもしれません。
蕎麦(そば)は麦と書きますので麦の中に入れていたのでしょうか、とにかくカロリー源として穀物を食べなければならなかったのです。蕎麦はやせた土でも獲れると言うことです。本当に貧乏人の食事です。

食糧がないときはどんな物でも食べるという工夫研究をし、そば、うどん、ソーメン、だごじる、まんじゅう、・・・を食べてきました。かきそばという食べ方もありました。

こういう食べ方は一種の食文化で、食糧が無くなったとき、またいろんな獲れる穀物を食べ無ければならない時代が来ないともかぎりません。その時のために食文化を残すという必要はあるでしょうがお米がある中でそう言う物を食べる必要があるのかと言うことがあるのです。

 水と気温があるところでは米に勝る穀物はないのです。米は反収が多くて、連作が出来て、粒のままでも美味しいのです。
日本は気候と雨に恵まれ、それこそお米の国、瑞穂の国日本なのです。

米以外で粒のままで食べるのはトウモロコシをゆでてかじるという食べ方はありますが、これは美味しい種類のトウモトコシだけです。

ほとんどの穀物は粉にして何かを混ぜてパンにしたり、メンや板状にしてゆでて美味しいだし汁につけて食べる食べ方をします。

ソーメンを食べる時、冷えた水の中にゆでたソーメンを入れて、カップにダシ汁を入れて、それにつけてつるつると食べるのです。おかずは何も要りません。私はわさびがあると更に美味しいと思いますが子供たちはどうなんでしょう。
噛むこともほとんどないでしょう。こういう噛まない柔らかい物を食べる食生活ではあごも小さくなることでしょう。近年噛む回数が大きく減ったと言われています。
一口30回は噛みなさいと言う指導ですが、ごはんの場合数えたら90回近く噛んでいますが、数えないと意外に少ない物だと気づきました。

先日我が家もソーメンでしたが、だしを取った椎茸がちょっと入っているだけで2輪分をするするとたべて終いました。

ごはんをお茶漬けでさらさらとたべるようなものです。

栄養学的には炭水化物を胃の中に流し込んだのです。炭水化物は90%以上、小麦粉にも蛋白質は少しありますので10%ぐらいとしても、栄養バランスは良くない食事でしょう。
摂取しなければならない栄養素は70種近く、ビタミン・ミネラル、必須アミノ酸、必須脂肪酸というものもあります。そう言う物を如何にして摂取するかが課題ですし、しかも伸び盛りの子はすべての栄養をバランス良く摂取する事が必要です。

栄養バランスの教えではある先生は木の桶で説明されていました。木の桶の板が長いのやら身近のがあったとします。木の板はそれぞれの栄養素を表しています。木の板が長い(多量にとった栄養素)のがあっても水を入れたら一番短い板(少ない栄養素)までしか水はたまらないのです。それと同じように栄養素も一番少ない栄養素までしか栄養としては有効でないというのです。栄養とは必要な物が必要量全部揃ってはじめて有効となるのです。ある一種類だけ沢山取ってもそれは身体に害になるだけですと言われています。

栄養バランスがよい食事は、やはりごはんを食べるという食生活から出来上がるのです。
ぱんにバターとジャムとコーヒーの食事は簡単で洋風でおしゃれかも知れませんが、70種近くの栄養素を摂るのは大変です。

食事を手抜きしたら、健康づくりの手抜きをすると考えるべきです。
子どもにソーメン流しでソーメンを食べさせるるのはいいのですが、副菜、主菜を摂って70種近く栄養をとらせて下さい。

ソーメンは栄養的に世界一悪い食事ではないでしょうか、これよりわるい食事は無いと考えるべきです。
食糧不足時のやむを得ない食事と考えます。




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