「in the heart」
一本道ADV・欝ノベル
制作者：サークルPisce's様（公式サイト）
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
これはカテゴリに迷いますねえ…
内容は、悪魔に見込まれた主人公が、様々な少女たちの「負の感情」をともに集めてゆく…という、いまにも欝な内容なんですが、ホラーというにはリアルすぎ、ゲームというにはプレイヤーが操作できる幅がなさすぎる…
制作者さんのつけたカテゴリは「ADVノベル」
ほぼ、プレイヤーが選択できるものはなく、ストーリーを見てるだけ、なんですよね。
とりあえず、いろんな生い立ちの少女たちが持つ「負」の物語は、それぞれに、置かれた環境や性格や本人の気持ちが深く、深ーく掘り下げられていて、説得力がありました。
普段、リアルの学校なり職場なりで出会う人たちの中には『ダメだこいつ』と頭抱えるタイプも多々、存在すると思うんですけど。
こんな風に、その人の視点に寄り添うように、それまでの半生を知ることができたら、案外いろいろ、納得いくものかもしれませんねぇ…
5人の少女たちの「生き様」は、それぞれ、何が正しいとか間違っているではなくて。
与えられた環境の中で、それぞれが、必死に生きてきた結果であると思いました。
…まあ…シナリオに介入できたなら『ちょっと待て！』と襟首掴んで引き留めたい部分もあったんですけど。
「ひと」を描いたドラマとして、かなり重く濃い物語でした。
読み甲斐がありましたよ！
ただ、全体通して、少々恋愛不信、男性不信っぽい描写が目につくのが…少々気にはなったかな？
基本が女性視点の物語なんで仕方ないんですが、これ、一人か二人、男性視点の「負」もあったら、もっと話に広がりが出たかもしれません。
ていうか、最後は絶対さくたろうの「負」が出てくると思ってたんだけどな…；
ラプツェが選ぶの可愛い女の子ばっかりだし、もともと男の「負」はお好みではないのかな…？
個人的に、難をいうなら、やはり「プレイヤーが入り込める部分がほとんどない」ことでしょうか。
いえ、もともと『最初からそういうつくり』の作品ではあるんですけど…
とにかく、一章一章が長いので…決められたとおりにちょちょっと隙間隙間で操作をするのが、途中で辛くなってきてしまう部分、が。
また、引きこもり傾向強いちさちーちゃんの物語を最後に持って来てあるせいか、このゲームそのものが、プレイヤーを「弾き出して内部に入れない」印象を強く持ちました。
選択肢で分岐するなり、次のターゲット自由に選べるようにするなり、プレイヤーの動きによって、得られる過去の情報が違ったり…
何かしら「プレイヤーに委ねる」部分があったなら、もっと深く話に入り込めるかもしれない…？
（というか自分的に、『自分で動ける』部分があるほうが、欝シナリオは安心できる…っていうのもあるかも… 何もできずに周囲に翻弄されるだけ、崩れ落ちていくのを見てるだけ、って、一番神経にゴリゴリ来るじゃない；）
ともあれ、とてもシナリオの構成力と、人物描写のしっかりした作者様なので、そういったシナリオ（ただし欝）が好きな人には、たまらない作品であるかと思います。
小学生、中学生、大学生と、リアルな感じに変わっていく立ち絵もお見事！
人の心のうちにある「負」をじっくり味わいたい、悪魔なプレイヤー様がたにおすすめします！
一本道ADV・欝ノベル
制作者：サークルPisce's様（公式サイト）
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これはカテゴリに迷いますねえ…
内容は、悪魔に見込まれた主人公が、様々な少女たちの「負の感情」をともに集めてゆく…という、いまにも欝な内容なんですが、ホラーというにはリアルすぎ、ゲームというにはプレイヤーが操作できる幅がなさすぎる…
制作者さんのつけたカテゴリは「ADVノベル」
ほぼ、プレイヤーが選択できるものはなく、ストーリーを見てるだけ、なんですよね。
とりあえず、いろんな生い立ちの少女たちが持つ「負」の物語は、それぞれに、置かれた環境や性格や本人の気持ちが深く、深ーく掘り下げられていて、説得力がありました。
普段、リアルの学校なり職場なりで出会う人たちの中には『ダメだこいつ』と頭抱えるタイプも多々、存在すると思うんですけど。
こんな風に、その人の視点に寄り添うように、それまでの半生を知ることができたら、案外いろいろ、納得いくものかもしれませんねぇ…
5人の少女たちの「生き様」は、それぞれ、何が正しいとか間違っているではなくて。
与えられた環境の中で、それぞれが、必死に生きてきた結果であると思いました。
…まあ…シナリオに介入できたなら『ちょっと待て！』と襟首掴んで引き留めたい部分もあったんですけど。
「ひと」を描いたドラマとして、かなり重く濃い物語でした。
読み甲斐がありましたよ！
ただ、全体通して、少々恋愛不信、男性不信っぽい描写が目につくのが…少々気にはなったかな？
基本が女性視点の物語なんで仕方ないんですが、これ、一人か二人、男性視点の「負」もあったら、もっと話に広がりが出たかもしれません。
ていうか、最後は絶対さくたろうの「負」が出てくると思ってたんだけどな…；
ラプツェが選ぶの可愛い女の子ばっかりだし、もともと男の「負」はお好みではないのかな…？
個人的に、難をいうなら、やはり「プレイヤーが入り込める部分がほとんどない」ことでしょうか。
いえ、もともと『最初からそういうつくり』の作品ではあるんですけど…
とにかく、一章一章が長いので…決められたとおりにちょちょっと隙間隙間で操作をするのが、途中で辛くなってきてしまう部分、が。
また、引きこもり傾向強いちさちーちゃんの物語を最後に持って来てあるせいか、このゲームそのものが、プレイヤーを「弾き出して内部に入れない」印象を強く持ちました。
選択肢で分岐するなり、次のターゲット自由に選べるようにするなり、プレイヤーの動きによって、得られる過去の情報が違ったり…
何かしら「プレイヤーに委ねる」部分があったなら、もっと深く話に入り込めるかもしれない…？
（というか自分的に、『自分で動ける』部分があるほうが、欝シナリオは安心できる…っていうのもあるかも… 何もできずに周囲に翻弄されるだけ、崩れ落ちていくのを見てるだけ、って、一番神経にゴリゴリ来るじゃない；）
ともあれ、とてもシナリオの構成力と、人物描写のしっかりした作者様なので、そういったシナリオ（ただし欝）が好きな人には、たまらない作品であるかと思います。
小学生、中学生、大学生と、リアルな感じに変わっていく立ち絵もお見事！
人の心のうちにある「負」をじっくり味わいたい、悪魔なプレイヤー様がたにおすすめします！