鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

惑いの夜と誘いの影

2016-03-30 12:21:03 | フリーゲーム(ホラー)
「惑いの夜と誘いの影」
製作者:カナタカユウ様(KANATA-PORT


「hôtel de noyerの招かれざる客人」の製作者様の新作です。
正統派立ち絵ADVのノワイエ、パズルチックな探索のホワイトクラウンに引き続き、
今回はノベル分岐型と、いつも新しいことにチャレンジする方ですねえ。

もともとスマホアプリとして作っているようで、ゲーム内容も、一部、
タッチ操作を意識した作りになってるのが面白い。
最近はゲーム制作ソフトも、スマホアプリも作れる仕様になってきた…んですよね。
(自分じゃ作らないからよく知らないのだ;)

惑いの夜に話を戻して。
もともと作者様は、キャラ絵にすごく魅力のある方なのですが、
今回はそこをあえて封じて(?)ノベルに力を入れておられます。
ゲームのボリュームとしてはそう長くないので、
活字はちょっと…って人でも、サックリ遊べると思いますー


さて、3人の主人公の視点で話は進められるのですが、
最初はごく短い章しか読めません。
その文章の中から、新しい物語のカケラを手に入れることで、
さらに続きを読んでく仕組み。
3人の行動は微妙に影響しあって、選択肢によってはバッドエンドも…?

この物語のカケラ、パズルのピースになっておりまして、
それを集めていくと、それぞれの登場人物の立ち絵になります。
もちろん、頭部は最後の最後! もー、キャラの顔が早く見たくて見たくて。
眞洋の顔がオープンされた時は、意外性にびっくりしましたよ。
いや、もっとこう…体育会系?ガテン系?というか…ガハハな人を想像してたんで。
ほかの二人は、ほぼイメージ通り…凜々子ちゃんは和装が見たかった気もします。

意外と言えば、ストーリーも後半は意外な展開でした。
前半では、わりと現実寄りなシナリオなのかと思っていたので、
影云々の話が出た時、えっ、こっち系だったの??と。

このへんの重要なパーツは、あえて後半に明かされるようになっているため、
たぶん、この意外性も、作者様の意図した部分なのだと思いますが、
何かクリームパンだと思って食べたら中の具がピロシキだった、ような感覚に…
クリームパンもピロシキも両方美味しいし好きなので、問題ないっすけどね。



そして最後に出てくるあの人……なんで君がここに?w
なんとなく続きがありそうな感じで終わりましたので、シリーズ化するのかな?
ノワイエの「主」とある意味対極になりそうなヒロイン、凜々子ちゃんの
今後が気になるところー。

殺戮の天使

2016-03-30 11:05:29 | フリーゲーム(ゲームマガジン)
「殺戮の天使」第一話~第四話 完結済
ニコニコゲームマガジン
製作者:真田まこと様(星屑KRNKRN



ニコゲーマガジンで配布されてはいましたが、フリー(無料)でプレイできるので、
いちおうフリゲの枠ということで~

製作者さんは「霧雨~」の作者様ですね。
霧雨もすごくキャラの魅力があって、面白くて素敵なゲームだったけれど、
反面、ストーリー展開には(特に後半)ちょっと急な感じがあって、
個人の趣味で作っている「良ゲーム」の域は出ない印象でした。

けれど、今回の殺戮は…本当に出来が良い! 
すっかり垢ぬけましたねえ!
物語もいいし、キャラも相変わらず魅力的。音楽もいいし、使われ方も効果的。
要所要所の盛り上げも上手で、演出もいい。
難易度はたぶん、わざと甘めにしてるのかな? 
霧雨よりずっと楽で、そのぶん、物語だけに集中して楽しめる感がありました。

難を言えば、時々差し込まれる、スケッチ風に描かれている一枚絵が、
もうちょっと綺麗になるといいかな… 
まあ、ガサガサな感じが、ゲームの雰囲気に合ってると言えば合ってるけど。

最終話まで、飽きずに夢中になってプレイできました。
ザックのアホ可愛さは最高です。レイとのコンビもすごく合ってて。
最終話までプレイすると「殺してやる」が愛の告白にしか聞こえなくなる不思議。
ほかの殺人鬼たちもそれぞれ個性的で、毎回どんな人が出てくるのか楽しみでした~

このレベルのゲームなら、シェアでもプレイする。
1話無料配布で、残りをシェアでも絶対買う。
お金払って損はない、と思わせるだけの出来だと思う。

ほかに主要な作品は、初作?の「霧雨」だけしかないこともあって、
今後、どこでどのような活動をしていくのかわかりませんが、
次がすごく楽しみな作者様です。




しかしDLフリゲも出世しましたねえ。
昔は、ウィルスの問題もあって「よくわからないプログラムはDLするな」
というのがセオリーだったので、パソコンやインターネットが普及しても、
長らくDLゲームは一般にあまり広がらないジャンルだったように思います。

それがいまや「実況」ジャンルとの二人三脚で、ここまで一般的になるなんてなあ…


「コレクト」

2016-03-30 08:14:20 | フリーゲーム(SF)
「コレクト」
SFアドベンチャー・簡単な逃げアリ
制作者 こりす様(こりす製作所



ちまっこいロボットが頑張って、地下都市に閉じ込められた43体の仲間を助ける話。
助けたロボットのスキルを使って、さらに探索箇所を広げたり、
他のロボットを助けたりしていく感じ。

絵柄はシンプルながら可愛げがあって、ゆるキャラ好きな人にはたまらない感じ。
IIP(いっしょに・いこう・プログラム)のネーミングがまた可愛い。
一部逃げはありますが、難しくはないので、安心して遊べます~

同じ製作者さんの「案件:RoomNo666」や「ずるずるさん」も私的には好きなゲーム。

「案件~」は視点をゲームの外側…プレイする私たち自身にあわせた設定や、
映画の中に紛れ込んだ怪異を、専用プログラムを使って除去するって発想が面白かった。
すごく短編なんだけど、もっと長く遊びたいと思ったゲームでした。

「ずるずるさん」は…正統派?ホラー&逃げゲー。
実は、以前プレイした時は、追加シナリオの存在に気付いてなかったので、
これからもう一回プレイしてみようかな…